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[MOM174]専修大MF仲川輝人(1年)_J注目のスーパールーキー

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.25 全日本大学選手権準決勝 専修大2-0中京大 西が丘]

 スーパールーキーがエースストライカーへの階段を上ってきている。関東新人王の専修大MF仲川輝人(1年=川崎F U-18)は国立進出を懸けた準決勝で貴重なゴール。2-0の勝利に貢献して「自分でも驚いている」という決勝の舞台へ立つことが決まった。

「先制した後、楽をしすぎた」と指摘した専大・源平貴久監督も「背後を取る動きとトップスピードでの技術。Jのトップに上がってもできると思っている」と絶賛する才能。輝きを放ったのは1-0の前半38分だ。右サイドでボールを預けた仲川は「(町田から)絶対に来る」とPAへ向けて斜めに加速。MF町田也真人は当初の判断よりゴールに近い位置へと微調整してスルーパスを送る。これに走り込んだ仲川はすぐさまパスの選択肢を消して「得意の角度」からのシュートを選択。右足を振りぬくとその豪快な一撃はゴールネットへと突き刺さった。

 バイシクルショットで決めた1回戦でのゴールに続く今大会2得点目。Jクラブから特別指定選手やキャンプへの参加の要請が殺到しているというルーキーが、そのゴールで決勝進出の権利を手繰り寄せた。その他にも鋭い反転から仕掛けて放った左足シュートでゴールを強襲し、随所で巧みなボールコントロールを披露。そのプレーを2000人の観衆に印象付けた。

 背番号7をつけていた川崎F U-18時代はトップチーム昇格へあと一歩のところまで迫りながら、フィジカル面の不足などによって見送られた。ただ「パスをどんどんつないでいく。見てて楽しく出来ていた」ことで決断した地元・専修大進学が大きな飛躍につながっている。抜群のクイックネスと簡単に相手の逆を取る身のこなし、そして指揮官も絶賛したハイスピードでも乱れない技術。「練習中もいい雰囲気でやれて、技術アップにつながる」と引き出された潜在能力をピッチで遺憾なく発揮している。

 全国大会での決勝進出という最高の形で終わった2011年。来年はどのような目標を掲げているのか。「自分がフィニッシュの精度をもっと高めて得点王を狙いたい。エースストライカーになって、0-0から1回のチャンスで取れるようになりたい」。1月5日に国立で幕を開ける2012年。将来のエースは来年の目標をまずは国立ファイナルで実行する。

(取材・文 吉田太郎)
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