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悔恨の三笘薫が語った涙の意味「PKを蹴った責任がある」

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うなだれるMF三笘薫

[12.5 W杯決勝T1回戦 日本 1-1(PK1-3)クロアチア アルワクラ]

 真っ赤に目を腫らしてミックスゾーンに姿を見せた日本代表MF三笘薫(ブライトン)はただただ自分を責めた。「PKを蹴った責任がある。チームに迷惑をかけたなと思う」。1-1で突入したPK戦。先攻の日本は一人目のMF南野拓実がGKに止められ、0-1で迎えた2人目のキッカーを三笘が務めた。

 選手たちで決めたというPK戦のキッカーは、自信のある選手が立候補する形で順番を決めた。「蹴る前は勝たせたいと思って、前日(の練習で)も決めていたし、いいフィーリングだったので」。ゴール左を狙ったが、「(GKは)見ていない。思い切り蹴っただけ」という渾身のひと振りは無情にもGKの横っ飛びに阻まれた。

 4人目のDF吉田麻也もGKに止められ、万事休す。2大会連続4度目のベスト8挑戦だったが、10年南アフリカ大会のパラグアイ戦に続いてまたしてもPK戦で涙をのんだ。

「自分の役割をまっとうしようとしたけど、悔しさしか残らない。スタッフやベテランの選手、監督を含めて、(ベスト8への)思いがあった中で、自分が蹴るべきだったのかなとも思う」

 そう唇を嚙んだ三笘は涙の意味を問われ、「僕より強い気持ちを持った人に対しての申し訳なさ」と答えた。吉田やDF長友佑都ら過去のW杯経験者、特に前回のロシアW杯であと一歩のところでベスト8を逃した先輩たちのこの一戦に懸ける思いは痛いほど分かっていた。だからこそ、チームの切り札として、史上初の8強へ導きたかった。

「この壁が大きいなと(初出場の)僕は言えないけど、試合を通して(クロアチアは)強いなと感じた。自分たちがそう思われるような試合をしないといけない。覚悟を持っていたつもりだったけど、ちょっと足りなかったのかもしれない」

 グループリーグ初戦のドイツ戦(○2-1)で同点ゴールの起点となり、第3戦のスペイン戦(○2-1)ではラインぎりぎりの折り返しで逆転ゴールをアシスト。全4試合に途中出場し、世界に強烈なインパクトを残した三笘にとって、W杯への挑戦はこれが最後ではない。

(取材・文 西山紘平)

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