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右SBに競争勃発、酒井をライバルと認めた内田「楽しくなってきた」

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[6.3 W杯アジア最終予選 日本3-0オマーン 埼玉]

 最初の交代カードとしてピッチに入ったのは、試合2日前の練習から合流したばかりのDF酒井宏樹(柏)だった。3-0の後半12分、DF内田篤人(シャルケ)に代わって途中出場。内田が前半30分に警告を受けていたとはいえ、国際Aマッチ出場69試合と経験豊富なDF駒野友一ではなく、5月23日のアゼルバイジャン戦でA代表デビューしたばかりの酒井が投入されたことは興味深い。

「親善試合とは違うし、思ったより緊張した」。出場から1分後の攻撃参加では、アーリークロスがファーストDFに引っかかった。その後も積極的にオーバーラップ。しかし、後半44分、酒井のマイナスの折り返しからMF本田圭佑、FW清武弘嗣と立て続けに放ったシュートもGKアル・ハブシのビッグセーブに阻まれた。

「課題は分かっている。あれだけチャンスをつくってもらったのに得点にならなかったのは課題。崩しに加わったり、中の景色も見えていた。緊張が取れれば、いいクロスも入る。そういう意味では貴重な経験になった」

 そう反省した“新星”に対し、内田は「酒井クンもいいし、刺激があって、楽しくなってきた」と、ポジション争いを歓迎する。「ドイツでスタメンで出ていなかったときもそうけど、ライバルがいた方がいいなって。のんびりやっちゃうタイプだから」。ライバルとして認められた格好の酒井は「(試合の)最初から出る難しさは知っているし、最初から出ている内田クンと、途中から出た自分とは比較できない」と謙遜したが、24歳と22歳の若きポジション争いは今後さらに激しくなっていきそうだ。

(取材・文 西山紘平)

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