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A代表に初合流の大津、早くもチームメイトにイジられ「入りやすい」

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 日本代表は5日、ホームズスタジアム神戸で公式練習を行い、6日のラトビア戦に向けて最終調整した。A代表初選出となったFW大津祐樹(VVV)もこの日から合流。「初めて呼ばれてうれしいし、継続的に選ばれるようにがんばりたい」と、あらためて決意を語った。

「個人の選手のレベルが高いし、想像していたとおり、いい経験になると思う」。初めてのA代表の練習を終えた大津がミックスゾーンで報道陣の取材に応じていると、横を通り抜けたDF内田篤人(シャルケ)から「チャラいなー」と声が飛んだ。早くもチームメイトからイジられている様子で、「向こう(ドイツやオランダ)でもかわいがってもらっているので。逆に入りやすいなと感じている」と、初選出にも不安はないようだ。

 ザッケローニ監督から「右サイド、左サイド、トップ下、時にはセンターFWでもプレーできる。ユーティリティーな能力がある」と期待される新戦力は「どのポジションに入っても、自分のプレースタイルは変わらない。ただ、それぞれ役割はあるし、今日も何個か言われた」と説明。「チームのやり方と代表のやり方は違う。そういう意味で対応していかないといけない。オランダのサッカーではサイドの選手はサイドに張るけど、こっちでは完全に張り切らないし、中でもプレーする。自分は逆にその方がやりやすい」と、プレーのイメージを膨らませた。

 初招集のうえ、前日の練習で合流したばかり。ラトビア戦で出番が回ってくるかは微妙だが、「出たい気持ちは強いけど、出なかった場合はしょうがない。呼ばれて、こういう雰囲気で練習するということもすごい経験になる。試合に出ないから意味がないというわけではないし、そこで前向きにとらえられるかが大事」と力説した。

 2014年のブラジルW杯を目指すうえでは、1回の練習、1回の試合も無駄にするわけにはいかない。「自分としてもブラジルは目標の一つ。そこに向けて、ここでのパフォーマンスもそうだし、チームでのパフォーマンスを上げることで先につながる。一つひとつの積み重ねが代表につながると思っているし、毎日を大事にすること」。代表定着への第一歩。昨夏のロンドン五輪で3ゴールを記録し、44年ぶりのベスト4に導いた男は「このタイミングでの招集が早いか遅いかは分からない。でも、入ったときにチャンスをつかめるかが大事」と表情を引き締めていた。

(取材・文 西山紘平)

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