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ザック・ジャパンを擁護するカズ「ちょっと叩き過ぎじゃない?」

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 横浜FCは25日、J2の前半戦最後の試合となる第21節の松本山雅戦に向けて、練習を行った。約2時間の練習後、FW三浦知良は「ちょっと、ザック・ジャパンを叩き過ぎじゃない? いろんな記事を見たけど、結構、批判的だよね。でも、冷静に考えたら、今回のグループは大変だったからね」と話し、コンフェデレーションズ杯を3戦全敗で終え、批判されているザック・ジャパンを擁護した。

 近年では、なでしこジャパンが女子W杯で優勝し、ロンドン五輪でも銀メダルを獲得。関塚ジャパンもロンドン五輪で4位に入り、カズが出場した昨年のフットサルW杯では、フットサル日本代表も史上初の16強進出を果たすなど、多くの代表チームが好成績を残してきた。ザック・ジャパンもアジア杯を制し、世界最速でブラジルW杯出場を決めるなど、良い結果を出し続けてきた。そのため、周囲の期待は自然と高まっていたのかもしれない。

 だが、カズは勝負の世界は紙一重であると、自身が出場したフットサルW杯の例を挙げながら、強調した。

「フットサルW杯ではブラジル、ポルトガルと一緒のグループだったけど、今回もあのグループと一緒のようなものだからね。(ザック・ジャパンは)イタリア戦が紙一重だったけど、あれがフットサルW杯ではポルトガル戦だったわけでしょ? 僕らは引き分けて、あそこで得た1ポイントが大きかった。あそこで(ザック・ジャパンも)イタリアと引き分けていたら、次の試合でメキシコにグッと勝てていたかもしれない。2戦目のイタリア戦に勝つか引き分けることができれば、違う結果になっていただろうね、絶対にね」

 ザック・ジャパンは25日に帰国した。これからオフに入る欧州組とは、毎年恒例となっている『食事会』を開きたいと、キングは言う。

「去年は、みんなオーストラリアから帰ってきて東京にいたけど、今年はみんなバラバラみたいなんだよね。去年ほど大きくはないにしても、ちっちゃな反省会を…。反省会じゃないな(笑)。前向きな会をやりたいね。もしかしたら、3年前に戻って、長谷部と2人きりかもしれない。3年前は長谷部と2人きりで、次の年は4人、去年は10人くらいいたね。今年は、僕も今週中に実現できないと、来週は1週間に3試合あるからキツくなっちゃうからね」

 自身も長年、日本代表でプレーし、その重圧を知り尽くす。だからこそカズは、選手たちをリスペクトし、あえて厳しい言葉を並べることなく、ねぎらうのだ。

(取材・文 河合拓)

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