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4戦12失点の守備を立て直す、鈴木「全体をコントロールする」

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 日本代表DF鈴木大輔(柏)が23日の練習でDF栗原勇蔵(横浜FM)とCBを組み、25日のオーストラリア戦で先発デビューを果たす可能性が高まった。11年8月に札幌で行われた代表候補合宿に参加していた鈴木だが、試合に向けた日本代表選出は初めて。昨夏のロンドン五輪以来の日の丸に自然と気持ちも高ぶっている。

 ベンチから見守った21日の中国戦(3-3)では最終ラインを含めた守備面を中心に“観察”していた。「ラインコントロールが最終ラインには求められているので、そこを中心的に見ていた。相手がボールを持っているときにいかにコンパクトにするか。できている時間もあったし、ラインが下がっている時間もあった。どういうときがいい時間帯かを見ることができた」。たとえ自分がピッチに立てなくても、貴重な時間は無駄にしない。日本の課題を自分なりに分析し、解決策も頭の中で描いていた。

「前からいい守備ができているとき、ファーストディフェンスがハッキリしているときが一番いいとき。前からしっかりプレスがかかっていたらDFラインを押し上げられるけど、そこがハッキリしていないと後ろも押し上げられない。DFラインからFWにファーストディフェンスをハッキリさせたい。全体をコントロールできるような守備が求められる。後ろからFWに要求することは多い」

 この日の練習では、CBがビルドアップで持ち上がり、SBを高い位置に押し出してサイドで数的優位をつくる攻撃の形も確認した。「自信を持って攻撃に参加したい。柏で3バックの右サイドもやったから、ビルドアップの持ち出しはチームでやっていたし、初めてではない」と力説。攻守に渡ってCBのやるべきことは整理できている。

 コンフェデレーションズ杯で3試合9失点と崩壊したディフェンスは、メンバーの大きく入れ替わった東アジア杯でも初戦の中国戦で3失点と改善されず、最近の4試合で計12失点となった。日本代表にとって深刻な問題となっているCBの人材不足。鈴木の入ったDFラインがオーストラリア戦で安定感を見せることができれば、一気に代表定着のチャンスも広がってくる。

(取材・文 西山紘平)
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