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“世界の長友”が見せた絶対的な自信、「フィジカルで負ける気がしない」

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[9.10 キリンチャレンジ杯 日本3-1ガーナ 日産ス]

 高い身体能力を誇るアフリカのチームとの対戦となったが、ピッチ上で“フィジカルモンスター”ぶりを発揮していたのは、日本の背番号「5」だった。1対1の局面ではほとんど競り勝ち、スペースをつかれそうになっても素早い帰陣でガーナの攻撃の芽をつんでいたのがDF長友佑都だ。

「09年にガーナとやってスゴイ衝撃的だったのに、いまでは負ける気がしない。それはガーナがよくなかったのか、自分が成長したのか……、僕自身わからない」。4年前の今日、岡田ジャパンはオランダ遠征でガーナと対戦。4ー3で試合には勝利したものの、FWアサモア・ジャンらの驚異的なスピードとパワーに圧倒された。しかし、このときの長友は、まだFC東京所属のJリーガーに過ぎなかった。4年の間にセリエAへと活躍の場を移し、いまでは名門・インテルのレギュラーを張り、世界のトッププレーヤーたちと日々しのぎを削っている。たしかにこの日のガーナはトップチームとは言い難いが、それでも長友が成長していることは揺るがない事実といえる。

 フィジカルで絶対の自信を見せる長友だが、チームの出来には苦言を呈した。「フィジカル面で局面で負けている部分も多々あった。それをアフリカの選手だからしょうがないで終わらせちゃうと、伸びしろという意味では難しい。『フィジカルで負ける』というメンタリティから変えていかないと。相手が強くても、メンタル的には『絶対に止めてやるんだ』という気持ちを一人一人持てれば。今日みたいにやれる部分もあるので、自信を持ってやってほしい」。世界で勝つために、あえて厳しい注文をつけていた。

 もちろん、チームとしての収穫もある。「(柿谷)曜一朗、(本田)圭佑、真司が上手く絡んで、攻撃のバリエーションが多くつくれていた」。ワンタッチのコンビネーションで、再三ガーナゴールに迫った“新トライアングル”への手応えも満足気に語った。

「僕もまだまだ成長しないと。口ばっかりでは若手もついてこないですし」。最後にそう自分を戒めると、今週土曜に行われるユベントスとの大一番に臨むべく、イタリアへと出発した。

(取材・文 奥山典幸)

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