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危機感だけだった4年前からの変化を語る岡崎

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 4年前、国際Aマッチ4連敗というどん底の状態で開幕を迎えた南アフリカW杯。事前キャンプ地のスイス・サースフェーで行った緊急ミーティングで選手はあらためて団結し、チームの大幅な戦術変更と相まって自国開催以外では初のベスト16という結果につながった。

 本大会直前にレギュラーを外されたFW岡崎慎司(マインツ)にとって「悔しい思いしかなかった」大会だが、「あのチームにいられてよかったと今でも思うし、ベテランの選手が悔しい思いをしながらもチームを引っ張る姿を見て、チームのまとまりが結果を左右するんだなと感じた」とあらためて振り返る。

 単純に4年前のチームと比べることはできないが、「ここぞというときの団結力。チームのまとまりがプラスされれば、前回以上は行けると思う」と、前回大会の経験も踏まえ、ここからさらにチームが一つにまとまっていくことが大事になると考えている。

「去年、セルビア、ベラルーシに負けたときに『危機感を持ってやらないといけない』とみんなで話し合って、その後、一応結果は出ているけど、じゃあブラジルに向けてこのままでいいのか。チームとしてこのままではいけないと、常に危機感を持たないといけないと思う」

 危機感の種類は4年前とはまったく異なる。本当の意味で追い込まれた前回大会と違い、「4年前は結果も出なくて、形もなくなって、自信もなくなった。でも今は自分たちの力を出せば勝てる自信はある。でも、出せなければ負ける。そういう意味でみんなが現実的に見れているというか、フワッとしていないのが今のチームのいいところだと思う」と、自分たちの強みも課題も共有できている。

 自信と危機感のバランスが取れているのも、自分を含めて海外組が増えたことが要因だと考えている。「4年前(に対戦したの)はテレビで見ている選手だったけど、今回は実際に対戦したことのあるような選手。相手の強さも体感として分かっているし、そういう相手に対してもやれるというところまで持っていけている」と力説する。

「自分たちの力を出せるところまでやり尽くして、そのうえで試合で出せるか出せないかは、自分たちでも分からない。でも、その確率は自分たち次第で上げられる」。コートジボワールとの初戦まで、あと2週間。今は最善の準備をすることに集中するだけだ。

(取材・文 西山紘平)

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