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「俺が代表を引退するまでに…」本田が明かした柴崎への「高い要求」

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[6.11 キリンチャレンジ杯 日本4-0イラク 日産ス]

 電光石火の先制点がゴールラッシュの口火を切った。前半5分、MF柴崎岳からのロングパスにFW本田圭佑が反応。ゴール前に抜け出し、PA内に走り込むと、DFと競り合いながら左足を振り、ゴール右隅に流し込んだ。

 最終ラインの背後を突く動き出しからのゴールに「スピードがそこまでない選手はそういうところで生きないと」と振り返る本田は「こういう形はアタッカーとして着実に体が戻っている実感がある」と納得しながらも、「自分の目的は、はるか先なので。そこに到達することを考えたら成長速度が遅すぎる」と満足しなかった。

「たとえ点が取れなくても、ああいう動き出し、ああいう受け方が試合の中で2、3本出てこないと。それが所属クラブでも毎試合できれば、もう一歩アップグレードできる。まだ、そこには至っていない。今回は千葉での調整が良かったから(そういう動き出しが)出たけど、試合が立て込むと難しい。この感覚でやれる調整、準備を常にしないといけない」

 5月30日にセリエA最終節を戦い、ベトナムでサッカー教室を開催してから今月3日に帰国。5日の練習から代表に合流する強行軍で体をつくってきた。コンディションの良さを実感しながらも、こうしたプレーをどんな状況でもコンスタントに出すことを自分自身の課題に掲げる本田は、アシストした柴崎にも「(柴崎)岳には高い要求をしている」と明かした。

「半分冗談で『俺が代表を引退するまでに20アシストしろ』と」。背番号7を付ける23歳の将来性を確信する本田は「度胸や振る舞いを見ても、あの若さで堂々と代表でプレーしている。みなさんの期待にも十分に応えられる選手だと思う」と、日本代表を活性化させる若き力の台頭を頼もしく見ている。

(取材・文 西山紘平)

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