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本田の「要求」にも表情変えず…柴崎「一人で背負い込もうとは思わない」

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 気負いもプレッシャーもない。日本代表で着実に存在感を増しているMF柴崎岳(鹿島)はあくまで自然体だ。

 11日のイラク戦(4-0)で前半5分にFW本田圭佑の先制点をアシストするなど、試合を通じて攻撃の起点となった23歳。一夜明けたこの日、「(中盤は)フリーな状態で、プレッシャーもなかったので」と試合を振り返ると、先制アシストの場面についても「裏へのパスはチームの狙いでもあった。奪ったらまずは裏を意識していたし、(本田)圭佑さんがいい動き出しをしてくれて、あとは出すだけだった」と淡々と語った。

 本田はイラク戦後、「(柴崎)岳には高い要求をしている。半分冗談で『俺が代表を引退するまでに20アシストしろ』と」と明かしていた。そのことを報道陣に聞かれた柴崎は「積み上げていけばいいかなと思う」と表情を変えず、若手の台頭を歓迎する先輩の言葉にも「(自分が)若いという意識はそんなにない。もっともっとやれることはある」と貪欲だ。

 7番という背番号もあり、長く日本代表を引っ張ってきたMF遠藤保仁の後継者としても期待が大きい柴崎。それでも「みんながみんな責任があると思うし、僕だけが一人で背負い込もうとは思わない。11人の中の一人として力を発揮して、チームに貢献したい」と、自分を見失うことはない。落ち着き払ったプレーでベテランの風格すら漂わせる柴崎は「僕は僕で、今までどおりやっていきたい」と、どこまでも冷静だった。

(取材・文 西山紘平)

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