beacon

2ゴールは“おまけ”!? DF奈良「僕は得点に飢えていない」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[練習試合 10.29 U-22日本代表候補 7-0 鳥栖]

 2試合連続で無得点に終わっている手倉森ジャパン。しかし、鳥栖戦では7得点のゴールラッシュを披露する。口火となる先制点を叩き込んだのがDF奈良竜樹(F東京)だった。

 前半15分、MF原川力(京都)の蹴り出したCKに走り込んだ奈良は豪快にヘディングで叩き付け、ネットを揺らす。さらに同24分には再び原川のCKをヘッドで合わせて2点目を記録した。チームに勢いをもたらす2得点となったが、「僕は得点に飢えているわけではありません」と得点の部分では強い満足感を示さなかった。あくまでCBとして、無失点に抑えたことが大事だったと強調している。

 奈良は戦う姿勢を示し、体を張った守備で相手攻撃を封じるだけでなく、最終ラインからチームメイトを鼓舞し続け、チームの無失点に大きく貢献。「京都戦や町田戦では戦う部分や球際の部分で少し物足りなさを感じていました。僕はそういうところを、試合の中でチームに意識させられるように試合に臨みました。無失点に抑えられたことが良かったし、それのおまけの2ゴールでチームを助けられたことも良かったと思います」と笑顔を見せた。

 この試合、奈良とDF岩波拓也(神戸)のCBコンビだけが、フル出場を果たした。手倉森誠監督は「CBはコンビネーションも大事ですし、あの2人には20分、30分で交代して無失点に抑えたと満足してもらっては困る。90分出場して無失点に抑えたことで、奈良なんかはチームでの出場機会がない分、いい結果になったと思う」と起用の意図を話し、結果で応えた2人に眉を細めた。

 手倉森ジャパンにおいてCBは、ナビスコ杯決勝の影響で今回は招集外となったDF植田直通(鹿島)、DF西野貴治(G大阪)らライバルが多いポジションだ。しかし、奈良はライバルの存在を前向きに捉えている。「そういう仲間であり、ライバルがいるから、より高め合えると思います。皆で競い合いながら、誰が出ても堅い守備を見せられるチームになっていきたい」と胸を張って答えた。

(取材・文 折戸岳彦)

●AFC U-23選手権2016特集

TOP