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目指すは全勝でのアジア突破…U-23代表MF大島「どの試合でも勝ちたい」

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 あの日、キャプテンマークを巻いた男は唇を噛んだ。14年9月28日、アジア大会準々決勝韓国戦。スコアレスのまま進んだ試合終盤の後半43分、MF大島僚太(川崎F)はPA内で相手選手を倒してしまい、PKを献上。そのPKを決められた日本は0-1で敗れ、ベスト8で敗退することになった。

 試合後、取材エリアに姿を現した大島は「自分がPKを与えていなければ良かった。結果的に与えたのは自分。責任は自分にあります」と自らを責めた――。

 あれから、約1年4か月。リオ五輪アジア予選最終予選を勝ち上がってきたU-23日本代表はアジアの頂点を賭けて、30日に韓国と決勝で対戦する。「PKを与えたのは自分だし、そのPKで負けたのは事実です」と当時を振り返った大島だが、「ただ、両チームともあのときとはメンバーは違うと思うし、どの試合でも勝ちたいと思っているので、チームが勝てるように頑張りたい」と特別な感情は抱かず、目の前の試合の勝利を目指すことを強調した。

 準決勝のイラク戦では出場機会が訪れなかった。チームが五輪出場を決めたことで「結果が出せたので良かったです」と語りつつも、「悔しい気持ちがない選手がいたら、ここにはいないと思う」とサッカー選手である以上、ピッチに立てなかったことに当然悔しさを滲ませている。

 今大会はターンオーバーを採用しており、決勝の舞台に背番号8が先発で立つ可能性は高いだろう。「今回は6勝するのがチームの目標なので、それが達成できればいい。勝ちたい思いが良い方向にいけばいいと思います」と全勝でのアジア突破に意気込みを示した。

(取材・文 折戸岳彦)

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