beacon

ミス、ミス、ミスで5失点…断ち切れなかった負の連鎖、守備立て直し急務の手倉森J

このエントリーをはてなブックマークに追加

[8.4 リオデジャネイロ五輪 B組第1節 日本4-5ナイジェリア マナウス]

 ミス、ミス、そしてミス……。試合は立ち上がりからまさかの展開となった。前半6分、ナイジェリアはFWイモー・エゼキールが右サイドからDF藤春廣輝を抜き去り、左足でシュート。GK櫛引政敏が弾いたボールを押し込まれ、試合開始早々に大事な先制点を献上した。

 前半9分、すぐにFW興梠慎三のPKで追いついたが、その1分後にナイジェリアの右クロスをファーサイドのDF室屋成が目測を誤る痛恨のミス。かぶった室屋の頭上を越えたボールをMFオゲネカロ・エテボが胸トラップから左足でゴールに蹴り込んだ。

 そのまた1分後にFW南野拓実のゴールで2-2の同点に追いついた日本だが、守備陣が耐え切れない。前半42分、DF塩谷司がFWサディク・ウマルとの1対1で寄せ切れず、簡単にゴール前にパスを入れられると、エテボのシュートミスをクリアしようとしたDF植田直通のヘディングは小さくなり、こぼれ球をもう一度エテボに押し込まれた。

 2-3と1点を追う後半。またも立ち上がりに失点する。後半5分、自陣で室屋がウマルにボールを奪われ、PA内に侵入を許し、塩谷がたまらずファウル。PKで2-4と突き放されると、負の連鎖は止まらなかった。後半21分、左サイドで藤春がMFジョン・オビ・ミケルにボールを奪われ、ミケルがクロス。ゴールを空けて飛び出した櫛引のクリアは中途半端な位置にこぼれ、エテボに4点目となるゴールを許した。

 その後、途中出場のFW浅野拓磨、FW鈴木武蔵のゴールで必死の追い上げを見せたが、4-5でタイムアップ。運命のグループリーグ初戦はまさかの5失点で黒星スタートとなった。手倉森誠監督が「失点があまりに多すぎた」と言えば、MF遠藤航主将も「イージーなミスが多かった」と唇をかむ。

 Jリーグでレギュラーに定着できていない櫛引の起用、オーバーエイジの塩谷、藤春がのぞかせた国際経験の少なさ。アフリカ勢特有の個人技と身体能力の高さに守備陣がまったく対応できなかった。GKと4バックに相次いだミスと守備の軽さ。現地時間7日(日本時間8日)のコロンビア戦までに立て直す時間は限られている。

●リオデジャネイロ五輪特集

TOP