ほろ苦いデビュー戦だった。9月1日に行われたW杯アジア最終予選の初戦UAE戦でA代表デビューを飾ったMF大島僚太(川崎フロンターレ)だったが2失点に絡み、チームも1-2の敗戦を喫した。しかし、「信頼して使い続けたい」と、バヒド・ハリルホジッチ監督はW杯最終予選10月シリーズにも引き続き大島を招集した。

　UAE戦を「緊張しているつもりはなかったけど、自分自身が思っている以上に緊張していたかもしれない」と振り返っていた大島。A代表デビュー戦ということもあり、周囲との連係は構築中でパスミスも目立ち、ハリルホジッチ監督も試合後の会見で「もう少し期待していたが……」と話していた。

　だが、「結果がでなかったので悔しい気持ちがある」と前を向くと、川崎Fでは不動のレギュラーとして存在感を示し、年間首位を走るチームをけん引。そして、再びA代表に招集された。

「若い選手だが、能力はかなりある」と指揮官もその能力を高く評価している。しかし、不満もあるようで、「まだ、恥ずかしがっている。もっと勇気を持ち、練習中からもっともっと自分に自信を持ってやってほしい」と語ると、「前回の合宿では2つの単語を話してくれたが、今回は4単語くらい話してほしい」と冗談まじりに注文を付けた。

(取材・文　折戸岳彦)

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