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“蛍の言葉”に感銘受けるDF槙野「自分と照らし合わせると…」

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オーストラリア戦での出場を目指し調整を続けるDF槙野智章

 劇的な勝利だった。6日に行われたイラク戦。1-1のまま試合は後半アディショナルタイムに突入する。引き分け濃厚という雰囲気が漂い始めていたが、この日が26歳の誕生日を迎えたMF山口蛍(C大阪)が強烈なバースデー弾を突き刺し、2-1の勝利を収めた。その日の夜、山口は誕生日会で“決意表明”したようだが、DF槙野智章がその姿勢を称賛した。

「山口選手が全員の前で決意表明と『自分の誕生日、そしてゴールよりもチームの勝利が一番うれしい』と話してくれました。自分のゴールよりもチームのことを考えての発言と行動というのは、非常に感慨深いものがありました」

 26歳の山口に対し、槙野は29歳。3歳年上の男は「自分と照らし合わせると……、自分はゴールを決めたことに満足していると思います」と笑いながらも、「山口選手はあの年で、チームの勝利を優先させる。非常に大人だなという印象を受けました」と続けた。

 辛うじてつかんだ勝ち点3。ベンチから見守った槙野も「内容のところは非常に難しいものがあったかもしれない」と課題を残す試合になったが、「最後の最後のところで日本代表としての誇りと責任、勝ちたいという欲が見えた良い試合だった」と語り、何よりも白星を手に入れたことがチームにプラスに働くとした。

「勝つか引き分けるというところで、これからのオーストラリア戦に向けてのチームの雰囲気は変わったと思う。ホームで勝ち点3を取れたのはプラス材料で、次の試合をいい形で迎えられる」。チームの雰囲気を変えた劇的勝利の勢いに乗って、難敵オーストラリアとのアウェー戦も制したい。

(取材・文 折戸岳彦)

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