beacon

香川らの言葉に耳傾けるMF大島、ベンチで見て聞いて学び「理解できてきた」

このエントリーをはてなブックマークに追加

周囲の言葉に耳を傾け、自らの成長につなげようとしているMF大島僚太

 劇的な勝利を収めたイラク戦。MF大島僚太(川崎F)に出場機会は訪れなかった。しかし、ピッチ上で戦う仲間をベンチから見守るだけでなく、周囲に座るメンバーから多くのことを吸収して、自らを成長させようとしていた。

 9月1日に行われたUAE戦でA代表デビューを飾った大島だったが、「自分自身が思っている以上に緊張していたのかもしれない」と本領発揮とはいかず。周囲との連係は発展途上であり、呼吸が合わない場面が目立ち、2失点に絡んでしまうなどほろ苦いデビュー戦となった。

「お互いに要求するところは練習で取り組んでいきたい」と連係向上を目指していた男は、UAE戦以降は出場機会がないこともあり「試合をしていないので、(連係が向上したかどうかは)何とも言えない部分もあります」と苦笑。しかし、代表のサッカーへの理解を深めながら、自らがピッチに立ったときのイメージを膨らませている。

「全体が裏に抜けることを優先的にやっていますが、全員が背後を狙うのではなく、誰かが引いて相手を食い付かせてスペースを生み出すなどやっていけたらいいかなと思う」

 そして、イラク戦ではベンチに座りながらも隣に座ったMF香川真司(ドルトムント)やDF長友佑都(インテル)、GK川島永嗣(メス)らとコミュニケーションを取って、さらに理解を深めていく。「僕の隣は真司くんでしたが、ベンチで試合を見ながら『こうじゃないと難しそうじゃないですか』『こうしたらいいんじゃないか』などと話したり、佑都くんや永嗣さんの話を聞いていたらより理解できてきた」。

 MF山口蛍(C大阪)のAT弾で勝利したイラク戦を「『あっ、入った!!』という感じでしたが、本当に劇的でした」と振り返った23歳は、「もちろん自分が出ていないと悔しさもあるので、やっぱり試合に出れるようにアピールしていきたい」と静かに闘志を燃やす。再びピッチに立ったときに本領を発揮できるように、ベンチでも見て聞いて学び、自身の成長につなげようとしている。

(取材・文 折戸岳彦)

●ロシアW杯アジア最終予選特集
●ロシアW杯各大陸予選一覧

TOP