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「得点は狙いどおり」3戦連発もPK献上の原口「あれはPK。僕のせい」

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試合後、ベンチに座り込むFW原口元気

[10.11 W杯アジア最終予選 日本1-1オーストラリア メルボルン]

 ミックスゾーンで言葉を絞り出しながら、目をギュッと閉じ、頭を左右に振った。

 オーストラリアを相手に、前半5分にカウンターから鮮やかな先制点を決めたのがFW原口元気(ヘルタ・ベルリン)ならば、後半6分に軽率なプレーでPKを与えてしまったのも原口だった。

「プランどおりに行っていたし、一人ひとりがノーミスで行っていたので、だからこそ、あのシーンが悔やまれるし、申し訳ない。あれはPKだと思う。僕が止まれなかった。危ないと思って戻ったのだけど……。(引き分けは)僕のせい」

 前半の45分間でジャッジの傾向はしっかり把握していた。「横から当たるだけでもファウルを取る」。いわゆる笛の多いタイプだという認識を持っていた。「だからなおさら気をつけないといけなかったのに」。原口は唇を噛んだ。

 とはいえ、攻撃では圧巻の最終予選3戦連発を成し遂げ、存在感をまたまたアップさせた。前半5分の先制シーンはオーストラリアに来てからの練習中、FW本田圭佑から言われた「一個タメてから出てくれ」というリクエストに応えて生まれたもの。「監督が言っていたとおりのショートカウンターで、(本田)圭佑くんが言っていたとおりのタメ。狙いどおりだった」と、さらに自信を深めた様子だ。

 自身にとって初めてのオーストラリア戦で相手を上回れるという手応えを得たことも大きかった。「正直、ブンデスでやっているより相手は遅かったし、自分のプレーを出せていたと思う。2点目を取りに行くクオリティーが足りなかったのは残念だけど」。

 史上3人目の快挙となったW杯アジア最終予選3試合連続ゴールの要因については、チームメイトのサポートを挙げた。「ヘルタよりボールが出てくるし、走れば出てくる。走りがいはある。それに今日の戦い方はヘルタの戦い方に近くて、やりやすかったし、慣れていた」。次の代表マッチは1か月後。ヘルタでガッチリとレギュラーをつかんでいる原口への期待はさらに増していきそうだ。

(取材・文 矢内由美子)

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