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アジア無失点V立て役者のU-20代表CB冨安、世界へ「より強固なディフェンス」の構築目指す

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完封勝利に貢献したU-20日本代表候補DF冨安健洋

[3.8 練習試合 U-20日本代表候補 2-0 FC東京 小平]

「きょう無失点という形で一番の目標は達成できたんですけど、もっとコミュニケーションを深めていかないといけない。シュートを打たれる場面もあったので、シュートを打たせないようなディフェンスができればいいと思います」

 U-20日本代表候補DF冨安健洋(福岡)は出場した45分間を無失点に封じてチームの完封勝利に貢献。味方のミスパスから放たれたシュートをブロックしたほか、相手の前線へのボールをしっかりと潰し、また相手セットプレーからのカウンターでは持ち味の走力を活かして最前線まで走り抜けようとするなど、随所で良さを発揮していた。

 AFC U-19選手権ではCB中山雄太(柏)とコンビを組んで鉄壁の守りを披露。個人としても抜け出しかけた相手を1人で止めて見せたり、競り合いで相手をねじ伏せてしまうなど対人の強さを見せ、185cmの高さを活かしたヘディングなども際立っていた冨安は無失点Vの立て役者となった。

 福岡ではボランチでのプレー機会も多いが、「どこでやっても自分は守備が持ち味だと思っているので、そういったところを出せればいいと思います」ときっぱり。そして2か月後に迫ったU-20W杯へ向けては「もちろんグループで守るのもそうなんですけど、1対1でいかに守るか、ボールを奪うかという部分は挑戦したい部分ですね」と力を込めた。

 中山とのCBコンビはU-20代表にとって生命線。「とてもやりやすいですし、試合中も練習中もオフのところでもコミュニケーションが取れているので良い連係が取れていると思う」と手応えを口にするが、「世界大会へ向けてよりコミュニケーションを高めてより強固なディフェンスというのを作っていきたいですね。(AFC U-19選手権の)サウジアラビア戦はピンチもかなりあったし、点取られてもおかしくないような試合でした。世界大会では全チームがそういうチームになってくると思うのでもっと自分のチームで成長しなければいけない」。チーム全体で隙の無い守備を構築して世界へ挑む。

 昨年は高校3年生ながらJ1で10試合に出場。今年、福岡はJ2での戦いを強いられているが、「チームとしてはJ1昇格を目指しているのでそこに貢献することがもちろんですし、個人としては『チームの中心として引っ張っている』と、誰もがそう思えるようなプレーをしたい」という目標がある。同時にU-20W杯は今年の大きなターゲット。福岡の逸材DFが今まで積み上げてきたものを発揮する大会にする。

(取材・文 吉田太郎)

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