選ばれた者と選ばれなかった者…U-20W杯メンバー発表、選考で重要視されたポイントとは!?
選ばれた者がいれば、落選した者もいる――。2日に発表されたU-20W杯メンバー21人を選出した意図を、同代表を率いる内山篤監督が説明した。「世界大会の中でいろいろなことが起こると思うので柔軟性を含めた中で、現在コンディション、パフォーマンスもベストを出せるメンバーを自信を持って選んだ」。
昨年10月に開催されたAFC U-19選手権(U-20W杯アジア最終予選)の優勝メンバーがベースとなり、一次予選、最終予選で選出されていなかったDF杉岡大暉(湘南)やFW田川亨介(鳥栖)らがU-20W杯に臨むメンバーに新たに加わった。杉岡は市立船橋高から湘南に加入、田川は鳥栖U-18からトップチームに昇格したルーキーだが、ともに公式戦で出場機会をつかんでいた。
「杉岡はJリーグでのパフォーマンスが非常に高く、レギュラーとして安定している。田川も途中交代だが、特長のスピードやゴール前での動きを出せている」。開幕スタメンを飾った杉岡は、U-20代表の活動期間にチームを離れることこそあったが、完全にレギュラーに定着してJ2リーグで9試合2得点と結果を残し、一方の田川もJ1リーグで6試合1得点、ルヴァン杯で2試合出場と経験を積み重ねている。
西野朗技術委員長も「(AFC U-19選手権後の)6か月と限られた準備期間で遠征を実施して本当に戦える選手」と話した上で、「最近、チーム内の競争でポジションを勝ち取って、そこで高いパフォーマンスを出した選手が選ばれることになった」と説明。その言葉どおり、ルヴァン杯でハットトリックを達成したFW小川航基(磐田)、公式戦3戦連発のMF堂安律(G大阪)、ルーキーながらもJ1でレギュラーを張るMF原輝綺(新潟)、プロ初ゴールを記録したMF遠藤渓太(横浜FM)やFW岩崎悠人(京都)、昨季から所属チームで定位置を確保しているDF中山雄太(柏)やDF冨安健洋(福岡)が順当に選出された。一方で、クラブでなかなか出場機会をつかめていないMF神谷優太(湘南)やDF町田浩樹(鹿島)らは、AFC U-19選手権メンバーであり、その後も継続して同代表に選ばれていたものの、U-20W杯メンバー選外となった。
もう一つの主な選出理由となったのが、複数ポジションをこなせる柔軟性だ。DF登録で選出されたDF板倉滉(川崎F)や冨安は所属クラブでボランチも経験しており、「最終ラインとともにボランチに高さが必要になれば、彼らをボランチとして考えることがあるかもしれない」(内山監督)。そして、AFC U-19選手権ではボランチで起用した原にも言及しており、「今は(新潟で)SBをやっていて、守備に関してのユーティリティーは非常に高い」と評価。またU-20代表ではサイドハーフで起用されるMF三好康児や堂安も「所属クラブでは2トップや前線でプレーしている」と、最前線での起用もオプションとなり得ると話しており、対戦相手や試合状況に応じて柔軟に対応しようとしているようだ。
「アジア予選を突破して、3試合戦う権利を勝ち取った。選手にもずっと言い続けたけど、誇りを持ち、個々の能力を出しながら、チーム力をもって何とかグループリーグを突破して、1つでも多く試合をこなし、最後はやる以上、頂点を目指して頑張りたい」。内山監督率いるU-20日本代表の挑戦は、21日の南アフリカ戦で幕を開ける。
(取材・文 折戸岳彦)
●U-20W杯韓国2017特集ページ
昨年10月に開催されたAFC U-19選手権(U-20W杯アジア最終予選)の優勝メンバーがベースとなり、一次予選、最終予選で選出されていなかったDF杉岡大暉(湘南)やFW田川亨介(鳥栖)らがU-20W杯に臨むメンバーに新たに加わった。杉岡は市立船橋高から湘南に加入、田川は鳥栖U-18からトップチームに昇格したルーキーだが、ともに公式戦で出場機会をつかんでいた。
「杉岡はJリーグでのパフォーマンスが非常に高く、レギュラーとして安定している。田川も途中交代だが、特長のスピードやゴール前での動きを出せている」。開幕スタメンを飾った杉岡は、U-20代表の活動期間にチームを離れることこそあったが、完全にレギュラーに定着してJ2リーグで9試合2得点と結果を残し、一方の田川もJ1リーグで6試合1得点、ルヴァン杯で2試合出場と経験を積み重ねている。
西野朗技術委員長も「(AFC U-19選手権後の)6か月と限られた準備期間で遠征を実施して本当に戦える選手」と話した上で、「最近、チーム内の競争でポジションを勝ち取って、そこで高いパフォーマンスを出した選手が選ばれることになった」と説明。その言葉どおり、ルヴァン杯でハットトリックを達成したFW小川航基(磐田)、公式戦3戦連発のMF堂安律(G大阪)、ルーキーながらもJ1でレギュラーを張るMF原輝綺(新潟)、プロ初ゴールを記録したMF遠藤渓太(横浜FM)やFW岩崎悠人(京都)、昨季から所属チームで定位置を確保しているDF中山雄太(柏)やDF冨安健洋(福岡)が順当に選出された。一方で、クラブでなかなか出場機会をつかめていないMF神谷優太(湘南)やDF町田浩樹(鹿島)らは、AFC U-19選手権メンバーであり、その後も継続して同代表に選ばれていたものの、U-20W杯メンバー選外となった。
もう一つの主な選出理由となったのが、複数ポジションをこなせる柔軟性だ。DF登録で選出されたDF板倉滉(川崎F)や冨安は所属クラブでボランチも経験しており、「最終ラインとともにボランチに高さが必要になれば、彼らをボランチとして考えることがあるかもしれない」(内山監督)。そして、AFC U-19選手権ではボランチで起用した原にも言及しており、「今は(新潟で)SBをやっていて、守備に関してのユーティリティーは非常に高い」と評価。またU-20代表ではサイドハーフで起用されるMF三好康児や堂安も「所属クラブでは2トップや前線でプレーしている」と、最前線での起用もオプションとなり得ると話しており、対戦相手や試合状況に応じて柔軟に対応しようとしているようだ。
「アジア予選を突破して、3試合戦う権利を勝ち取った。選手にもずっと言い続けたけど、誇りを持ち、個々の能力を出しながら、チーム力をもって何とかグループリーグを突破して、1つでも多く試合をこなし、最後はやる以上、頂点を目指して頑張りたい」。内山監督率いるU-20日本代表の挑戦は、21日の南アフリカ戦で幕を開ける。
(取材・文 折戸岳彦)
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