修正された“守”、課題が残った“攻”…決勝T1回戦敗退のU-20代表、内山監督は「胸を張って帰れる選手たち」
[5.30 U-20W杯決勝T1回戦 U-20日本 0-1(延長) U-20ベネズエラ 大田]
一番の目標としていた決勝トーナメント進出を果たした。そして、1回戦で対戦したベネズエラとはどちらに転んでもおかしくない死闘を演じた。しかし、U-20日本代表は延長戦で力尽き、0-1の完封負けを喫してU-20W杯から姿を消すことになった。
初戦南アフリカ戦、第3戦イタリア戦では最終ラインのズレを突かれて立ち上がりに失点を喫したが、ベネズエラ戦では修正。両SBのDF藤谷壮(神戸)とDF杉岡大暉(湘南)が相手サイドアタッカーを封じ込めれば、中央のDF中山雄太(柏)とDF冨安健洋(福岡)の2CBがハイボールをことごとくはね返す。巧みにラインをコントロールして高い位置に設定し、ベネズエラを自陣ゴールから遠ざけた。
「スピードのある選手を恐れてギャップの中で動かれていたが、そこは積極的にラインコントロールしていこうと、意識高くやってくれたと思います。最終ラインはよく頑張ってくれた」(内山篤監督)
そして、日本は決定機も創出した。だが前半29分にはMF堂安律(G大阪)の直接FKはクロスバーを叩き、こぼれ球に反応したFW岩崎悠人(京都)のシュートは枠を捉え切れず。その後も同26分にMF市丸瑞希(G大阪)のクロスから岩崎、後半12分には堂安のスルーパスからMF高木彰人(G大阪)が狙うも得点には結び付かない。その他の時間帯でもゴールを脅かす場面を生み出したものの、1点が奪えない。
指揮官が「的確な判断ができるようになっているけど、『オン』の精度が低いというところで、大きな差が出た。動きながらの『オン』のミスが一番肝心な時に出てしまった印象」と振り返ったように、得点に結び付いてもおかしくない場面を迎えながらゴールネットを揺らすことはできず。逆に延長後半3分にセットプレーから一瞬の隙を突かれて決勝点を献上してしまった。
「一番厳しいプレッシャーの中で、どれだけできるかというのはずっと課題。でも、ここに来てみないと、それは分からないところ。数少ないチャンスの中で、精度を上げるしかない」
U-20W杯敗退により、チームは一つの区切りを迎える。内山監督は「残念、それが一番最初に出ます」と悔しさを滲ませつつも、「120分の死闘を選手たちは、よく頑張ってくれた。2年半、選手が経験したものは今後に十分に生きるし、胸を張って帰れる選手たちだと思っています」とともに歩み続けた“愛弟子”たちを労った。
(取材・文 折戸岳彦)
●U-20ワールドカップ韓国2017特集ページ
一番の目標としていた決勝トーナメント進出を果たした。そして、1回戦で対戦したベネズエラとはどちらに転んでもおかしくない死闘を演じた。しかし、U-20日本代表は延長戦で力尽き、0-1の完封負けを喫してU-20W杯から姿を消すことになった。
初戦南アフリカ戦、第3戦イタリア戦では最終ラインのズレを突かれて立ち上がりに失点を喫したが、ベネズエラ戦では修正。両SBのDF藤谷壮(神戸)とDF杉岡大暉(湘南)が相手サイドアタッカーを封じ込めれば、中央のDF中山雄太(柏)とDF冨安健洋(福岡)の2CBがハイボールをことごとくはね返す。巧みにラインをコントロールして高い位置に設定し、ベネズエラを自陣ゴールから遠ざけた。
「スピードのある選手を恐れてギャップの中で動かれていたが、そこは積極的にラインコントロールしていこうと、意識高くやってくれたと思います。最終ラインはよく頑張ってくれた」(内山篤監督)
そして、日本は決定機も創出した。だが前半29分にはMF堂安律(G大阪)の直接FKはクロスバーを叩き、こぼれ球に反応したFW岩崎悠人(京都)のシュートは枠を捉え切れず。その後も同26分にMF市丸瑞希(G大阪)のクロスから岩崎、後半12分には堂安のスルーパスからMF高木彰人(G大阪)が狙うも得点には結び付かない。その他の時間帯でもゴールを脅かす場面を生み出したものの、1点が奪えない。
指揮官が「的確な判断ができるようになっているけど、『オン』の精度が低いというところで、大きな差が出た。動きながらの『オン』のミスが一番肝心な時に出てしまった印象」と振り返ったように、得点に結び付いてもおかしくない場面を迎えながらゴールネットを揺らすことはできず。逆に延長後半3分にセットプレーから一瞬の隙を突かれて決勝点を献上してしまった。
「一番厳しいプレッシャーの中で、どれだけできるかというのはずっと課題。でも、ここに来てみないと、それは分からないところ。数少ないチャンスの中で、精度を上げるしかない」
U-20W杯敗退により、チームは一つの区切りを迎える。内山監督は「残念、それが一番最初に出ます」と悔しさを滲ませつつも、「120分の死闘を選手たちは、よく頑張ってくれた。2年半、選手が経験したものは今後に十分に生きるし、胸を張って帰れる選手たちだと思っています」とともに歩み続けた“愛弟子”たちを労った。
(取材・文 折戸岳彦)
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