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誰よりも努力、練習しているという自信が支えに。U-17日本代表は「一番伸びてきている選手」MF上月が鮮烈同点弾

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後半14分、U-17日本代表MF上月壮一郎はドリブルでDFをかわして同点ゴールを決めた

[7.15 国際ユースin新潟第1戦 U-17日本代表 1-1 U-17クロアチア代表 五十公野陸上競技場]

 U-17W杯(10月開幕)まで3か月を切った中行われた強豪との一戦で、U-17日本代表の成長株が鮮烈ゴールを決めた。0-1の後半14分、日本は右サイドからパスを繋いで逆サイドまで展開すると、ドリブルで仕掛けたMF上月壮一郎(京都U-18)が相手DFとの1対1を突破。一気に縦へ切れ込むと豪快な左足シュートをゴールに突き刺した。

 U-17日本代表の森山佳郎監督が「一番伸びてきている選手」と成長を認めるアタッカーだ。指揮官は「相当努力している噂も聞いているし、一回ギニアの遠征で『誰よりも努力しているって自信持って言えるヤツ』って聞いたらアイツ一人手を挙げたんですよ。伸びてきているな、とちょうど思っていたから、みんなの前でも自信持って誰よりも努力しているって言えて、実際に目に見えて良くなってきている」と説明。昨年のAFC U-16選手権では1試合の出場に終わった上月だが、今年5月のU-17UAE代表戦でもゴールを決めるなど続けてきた努力が今、結果として表れてきている。

 この日はドリブルからのシュートまで持ち込んだり、こぼれ球をフィニッシュへ結びつけたり、積極性が光っていた。本人に自信について問うと、「自信は最近持ってやれていて、今年になって試合でチャレンジして抜けるようになってきている。行けるんじゃないかという自信が出て来ていて、それが結果に繋がっているんじゃないかと思っています」と分析していた。

 世界を戦うU-17日本代表の中で上月は自分自身が上手い選手だとは考えていない。周囲との連係面もまだまだだ。だからこそ、トレーニングの量と質で自信を掴んできたのだという。「ボクは上手くないので、この中で残っていくためには一番練習をしなければいけないですし、そこは結構意識しています」。この日、国際試合で手応えのあるゴールを決めたことはまた自信となったが、一方で本人は「もっとトレーニングしなければならない」という思いに掻き立てられていた。

「一応ゴールを決められましたけれど、3点くらい決められたんで。勝てなかったのはボクのせい。こういう試合で決められなかったということで、その頑張りは正しかったのかなと。もう一回、一からやっていかないといけない」と引き締めていた。疲れている時間帯でも仕掛けて突破できる選手、そして決められる選手へ。まだまだやるべきことがあることを口にしていた。

 16日に戦うU-17メキシコ代表は昨年末のチリ遠征で「何もできなかった」相手だ。その敗戦をきっかけに肉体強化など取り組みを変えて、進化を加速させてきた。「めちゃめちゃ楽しみなんで、試合に出られたら、今日以上に仕掛けてミスを怖れずにやろうと思います」。成長を続けるMFが結果にこだわって、2試合連続ゴールを決める。

(取材・文 吉田太郎)<

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