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ポテンシャル秘めた15歳GK鈴木彩艶「近い目標は谷くんを越えること」

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中学生で“飛び級”招集となったGK鈴木彩艶

 スケールが違う。GK鈴木彩艶(ざいおん、浦和ジュニアユース)は唯一、中学生でU-17日本代表に選出された注目GK。その才能は早くから花開き、浦和レッズジュニアチーム時代には小学5年時に一学年上の試合に出場。サプライズのU-17日本代表“飛び級”選出にも「上でやるのは慣れている」と物怖じすることなく、チームに溶け込んでいる。

 2002年生まれの鈴木はガーナ人の父と日本人の母を持つ。幼稚園でサッカーを始め、小学生からGK一筋。1世代上のU-16日本代表でアピールを続けていたが、今年7月に行われた国際ユースin新潟で2世代上のU-17日本代表に初招集。185cmの恵まれた体躯を生かしたプレーが「将来性豊か」と森山監督の心をつかみ、GKの3枠に滑り込んだ。

 U-17代表メンバーはユース、またはU-23カテゴリーを主戦場とする00年生まれが中心。自身は普段、ジュニアユースでプレー。初招集からスピードやフィジカルコンタクトにはギャップがあり、「最初は目もついていけなかった」と適応に苦しんだが、徐々にその強度にも慣れつつある。

 不動の守護神としてチームにはGK谷晃生(G大阪ユース)が君臨している。「一つひとつの技術、パワー、スピードが違う」。今は大きく見えるその背中を追いながら、「第1、第2、第3キーパー、それぞれに役割があると思う。その与えられた役割を自分は全力でやるだけ」とチームのためにコンディションを上げていく。

 まだまだ成長過程にあるそのポテンシャルは底知れない。目標とする選手はGK西川周作(浦和)とGK中村航輔(柏)。将来を嘱望される15歳は「近い目標は谷くんを越えること。大きな目標ではA代表で欠かせない選手になるとともに、世界一になること」ときっぱり。淀みなくそう言い切る姿には大物感が漂っていた。

(取材・文 佐藤亜希子)

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