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競争から結果を求めに…E-1選手権、なでしこジャパンは優勝だけを狙う

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10月のスイス戦後、サポーターに挨拶するなでしこジャパンの選手たち

 昨年4月に就任した高倉麻子監督にとって、EAFF E-1サッカー選手権(旧東アジア杯)は国内で迎える初めての公式大会になる。「勝ちにこだわりたいというのが一番にある」。11月28日に行われたメンバー発表会見でも話したように、日本女子代表(なでしこジャパン)は優勝だけを狙って大会に臨む。

■競争から結果へ…見据えるW杯予選

 競争から結果へ。高倉監督が就任以降、メンバーの底上げを図るべく、若手選手を中心に競争を促してきたが、10月に長野で行われたMS&AD杯のスイス戦(○2-0)、11月に敵地で行った国際親善試合のヨルダン戦(○2-0)と、メンバーをほぼ固定。今回のE-1選手権は日程的に欧州組の招集が困難だったため、GK山根恵里奈(ベティス)、DF熊谷紗希(リヨン)、FW横山久美(フランクフルト)の3選手に代わってGK山下杏也加(日テレ)、DF坂本理保(長野L)、FW菅澤優衣香(浦和L)が招集されたが、それ以外でメンバーの入れ替えはなかった。

 結果にこだわるのには意味がある。なでしこジャパンは来年4月に19年女子W杯フランス大会のアジア予選を兼ねた女子アジア杯(ヨルダン)を控える。結果を求められる大会で確実な成果を得られるか。16年のリオデジャネイロ五輪予選で苦い思いを経験したなでしこジャパンにとって重要なテーマになる。世界を意識しなければならない立場のなでしこジャパンにとって、もうアジアで負けるわけにいかないのだ。

■限られた情報…“未知”なる強敵

 対戦する3か国は格好のシミュレーションになる。8か国で争われる女子アジア杯には、E-1選手権で対戦する韓国と中国も出場。北朝鮮はアジア杯予選で韓国の後塵を拝し、本大会出場を逃したが、FIFAランキングでは韓国(15位)や中国(13位)を上回る10位に位置している(日本は8位)。E-1選手権に限れば、13年大会、15年大会と2連覇中で、東アジアではなでしこジャパンにとって最大のライバルとも言える。

「なかなか情報を集めにくい」とする高倉監督だが、E-1選手権で出場する3か国について、「韓国は大きくメンバーを変えずに、組織的な部分でも強化を進めている印象がある。中国はリオデジャネイロ五輪に出場したが、先日、監督が代わったという情報があった。どんなサッカーをしてくるのか未知数な部分がある。北朝鮮についても今度のW杯予選に出場しないので、どのようなチーム作りをしているか分からないが、今までどおり攻守ともに力強いサッカーをしてくるのかなと思う」と分析。その上で「優勝を目指して一丸となって戦いたい」と意気込みを語った。

 高倉監督は「2010年に日本で東アジア選手権(現E-1選手権)が開催されたときに優勝している。そのときも多くの方に応援していただいて、優勝を勝ち取ることができた。今回も多くの方に来ていただいて、選手の背中を押していただければ」とサポーターに呼びかけた。

 自国開催で優勝した10年大会以来、3大会ぶり3度目の東アジア制覇へ――。大会は女子が男子より1日早く開幕。なでしこジャパンは12月8日の初戦で韓国、11日の第2戦で中国、15日の第3戦で北朝鮮と対戦する。会場はすべてフクダ電子アリーナで、日本は全試合、18時55分キックオフ予定となっている。

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