3-4-2-1の新布陣とフレッシュなメンバーで臨んだ森保ジャパン、初陣は黒星に
[12.9 M-150杯 U-20日本代表 1-2 U-22タイ代表 タイ]
6日、森保一新監督を迎えて「東京五輪代表」としてリスタートしたU-20日本代表の初陣となるM-150杯 2017の第1戦がタイ・ブリーラムにて開催された。地元のタイとの初戦を迎えた日本は、不慣れな新布陣とフレッシュなメンバーで戦ったが、後半にミスと一瞬の隙をつかれる形で2失点。主将を務めたMF神谷優太(湘南)のミドルシュートで一時は同点としたものの、1-2のスコアで敗れ、黒星スタートとなってしまった。
3-4-2-1の新布陣で臨んだ日本のスターティングメンバーはGKに大迫敬介(広島ユース)、DFが岡野洵(千葉)、庄司朋乃也(金沢)、麻田将吾(京都)と並び、中盤の底に神谷と松本泰志(広島)。両ウイングバックが菅大輝(札幌)と岩田智輝(大分)。前線は大学生トリオとなり、1トップに小松蓮(産業能率大)、2シャドーに三笘薫(筑波大)と旗手怜央(順天堂大)が入った。
序盤はやや硬さも見られる日本に対してホームの大声援を受けるタイが押し込む流れとなった。10分には日本の左サイドを崩される決定機を与えてしまうなどやや苦しい流れとなる。だが、日本も徐々に持ち直して反撃。20分に小松が決定的な左足シュートを放ち、左ウイングバックの菅が再三の突破からのクロスでチャンスを作るなど徐々にペースをつかんだ。しかし、44分に生まれたクイックリスタートからのチャンスで神谷が放ったシュートも相手GKに阻まれるなど、ゴールに結びつけることはできなかった。
「前半は硬さもあったり、戦術(を消化することに必死)で思い切りやるところまで行っていなかったというか、ちょっと探りながらやっている感じだった」(森保監督)
後半に入ると、日本は「ファーストDFが決まらないことが多かったので、そこを修正した」(神谷)といった選手間の話し合いもあって、内容面ではポジティブな面も多く出た。開始早々の1分には菅のクロスがこぼれたところを旗手が狙う決定的な場面も作り出す。
だが、4分だった。相手のショートCKから上がったボールに対して飛び出したGK大迫がこれを捕球できず、こぼれ球を押し込まれる形で痛恨の先制点を献上してしまう。それでも7分に右サイドの岩田が斜めに鋭くボールを入れると、タイDFがクリアし切れなかったセカンドボールを拾った神谷が強烈な左足ミドルシュートを流し込んで日本は同点に追い付く。
「ほとんどチャンスを作られることはなかった」と神谷が振り返ったように、そこからは日本ペースと言っていい流れだったが、19分に日本のゴールキックを跳ね返された流れから、一瞬の隙をつかれる形で裏を取られ、交代出場のMFチャイヤワット・ブーランにゴールを許してしまう。
日本はこのあと、長身FW上田綺世(法政大)を前線に入れた4-4-2のシステムに切り替えて攻撃へのギアを入れてタイゴールを脅かしたが、最後までゴールを奪えず。1-2のスコアで敗れ、森保ジャパンの初陣を飾ることはできなかった。
試合後、取材に応じた森保監督は「負けたことは非常に残念ですが、アウェーの空気の中で選手たちは最後までよく戦ってくれた。これまでの準備期間は短かった中で、選手たちは新しい戦術にトライしてくれて、最後まで戦い抜いてくれたことは良かったと思うし、次につながると思う」と前向きにコメント。むしろ内容的には「想定よりも良かったと思う」と語ったように手ごたえも得た様子だった。
日本はこのあと、中1日を挟んだ11日に北朝鮮との第2戦に臨む。3チームでのグループリーグ戦のため、負ければ敗退が決まる崖っぷちでの試合となる。
(取材・文 川端暁彦)
●M-150杯 特集ページ
6日、森保一新監督を迎えて「東京五輪代表」としてリスタートしたU-20日本代表の初陣となるM-150杯 2017の第1戦がタイ・ブリーラムにて開催された。地元のタイとの初戦を迎えた日本は、不慣れな新布陣とフレッシュなメンバーで戦ったが、後半にミスと一瞬の隙をつかれる形で2失点。主将を務めたMF神谷優太(湘南)のミドルシュートで一時は同点としたものの、1-2のスコアで敗れ、黒星スタートとなってしまった。
3-4-2-1の新布陣で臨んだ日本のスターティングメンバーはGKに大迫敬介(広島ユース)、DFが岡野洵(千葉)、庄司朋乃也(金沢)、麻田将吾(京都)と並び、中盤の底に神谷と松本泰志(広島)。両ウイングバックが菅大輝(札幌)と岩田智輝(大分)。前線は大学生トリオとなり、1トップに小松蓮(産業能率大)、2シャドーに三笘薫(筑波大)と旗手怜央(順天堂大)が入った。
序盤はやや硬さも見られる日本に対してホームの大声援を受けるタイが押し込む流れとなった。10分には日本の左サイドを崩される決定機を与えてしまうなどやや苦しい流れとなる。だが、日本も徐々に持ち直して反撃。20分に小松が決定的な左足シュートを放ち、左ウイングバックの菅が再三の突破からのクロスでチャンスを作るなど徐々にペースをつかんだ。しかし、44分に生まれたクイックリスタートからのチャンスで神谷が放ったシュートも相手GKに阻まれるなど、ゴールに結びつけることはできなかった。
「前半は硬さもあったり、戦術(を消化することに必死)で思い切りやるところまで行っていなかったというか、ちょっと探りながらやっている感じだった」(森保監督)
後半に入ると、日本は「ファーストDFが決まらないことが多かったので、そこを修正した」(神谷)といった選手間の話し合いもあって、内容面ではポジティブな面も多く出た。開始早々の1分には菅のクロスがこぼれたところを旗手が狙う決定的な場面も作り出す。
だが、4分だった。相手のショートCKから上がったボールに対して飛び出したGK大迫がこれを捕球できず、こぼれ球を押し込まれる形で痛恨の先制点を献上してしまう。それでも7分に右サイドの岩田が斜めに鋭くボールを入れると、タイDFがクリアし切れなかったセカンドボールを拾った神谷が強烈な左足ミドルシュートを流し込んで日本は同点に追い付く。
「ほとんどチャンスを作られることはなかった」と神谷が振り返ったように、そこからは日本ペースと言っていい流れだったが、19分に日本のゴールキックを跳ね返された流れから、一瞬の隙をつかれる形で裏を取られ、交代出場のMFチャイヤワット・ブーランにゴールを許してしまう。
日本はこのあと、長身FW上田綺世(法政大)を前線に入れた4-4-2のシステムに切り替えて攻撃へのギアを入れてタイゴールを脅かしたが、最後までゴールを奪えず。1-2のスコアで敗れ、森保ジャパンの初陣を飾ることはできなかった。
試合後、取材に応じた森保監督は「負けたことは非常に残念ですが、アウェーの空気の中で選手たちは最後までよく戦ってくれた。これまでの準備期間は短かった中で、選手たちは新しい戦術にトライしてくれて、最後まで戦い抜いてくれたことは良かったと思うし、次につながると思う」と前向きにコメント。むしろ内容的には「想定よりも良かったと思う」と語ったように手ごたえも得た様子だった。
日本はこのあと、中1日を挟んだ11日に北朝鮮との第2戦に臨む。3チームでのグループリーグ戦のため、負ければ敗退が決まる崖っぷちでの試合となる。
(取材・文 川端暁彦)
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