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「日々の取り組みの姿勢を強烈に変えてくれ」。流経大柏に4失点敗戦、U-16代表候補は個々が日常変える

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U-16日本代表候補はFW大澤朋也(大宮ジュニアユース)が1得点を奪ったものの、1-4で敗れた

[2.23 練習試合 U-16日本代表候補 1-4 流通経済大柏高]

 19年U-17W杯を目指すU-16日本代表候補が関東合宿最終日の23日、練習試合2試合を行った。この日2試合目の流通経済大柏高戦(40分ハーフ)は、1-4で敗戦。U-16代表候補は1勝1敗で練習試合2試合を終えた。
 
 試合後、U-16代表の森山佳郎監督は「(第1試合の市立船橋高も第2試合の流経大柏も)両方とも最上級生のレギュラークラスで来てくれた。世界大会では2学年上くらいのフィジカルなので。その中でできたことが、守備も攻撃も含めたら3割くらいかなというところ」と評した。初招集組も、中学2年生もいるチームは共通理解の部分もまだまだ。第1試合では市立船橋の猛攻を何とか凌いで2-1で勝利したが、メンバーを入れ替えて第2試合に臨んだU-16代表候補は流経大柏のハイプレスに苦しみ、1-4で敗れた。

 前半2分に献上したPKは相手のシュートが枠を外れて失点には繋がらなかったものの、A2チームが先発した流経大柏に押し込まれる時間が続いてしまう。そして23分にFW瀧本脩司の右足シュートが左ポストを叩き、内側のゴール方向に跳ね返ったところへFW八木滉史も詰めて流経大柏が先制点。さらに25分には、MF河村淳司の左クロスのこぼれ球を八木に押し込まれてU-16代表候補は2点ビハインドを負ってしまう。

 それでも、U-16代表候補は32分に1点を返す。左サイドから中へ切れ込んだMF近藤蔵波(C大阪U-15)のスルーパスでFW唐山翔自(G大阪ジュニアユース)が抜け出し、その折り返しをFW大澤朋也(大宮ジュニアユース)が右足で押し込んだ。

 U-16代表候補はMF横川旦陽(湘南U-15)や近藤が奪ったボールを素早く繋ぎ、大澤や唐山がスペースを狙おうとする。セカンドボールを拾ってゴール前まで持ち込むシーンもあったが、一方で相手の厳しいプレッシングの前に精度の高い攻撃をすることができず、逆にカウンターからピンチとなるシーンも。一方の流経大柏は後半、MF熊澤和希やCB西尾颯大といった主力組にメンバーを入れ替えてさらに攻守の迫力を増すと12分、左CKのこぼれ球を右SB佐藤輝が左足で決めて3-1と突き放した。

 セットプレーで相手よりも先にボールに触れないシーンも目立つU-16代表候補は、23分にも流経大柏・左SB間洋登のクロスをMF木村聖に頭で合わせられて1-4。そのまま3点差で敗れた。

 昨年、U-17W杯で指揮を執った森山監督の下、今秋のAFC U-16選手権へ向けた活動をスタートしているU-16代表候補は、今回の関東合宿で3日間のアスリートチェックを実施。体幹など個々の課題が指摘され、宿題が課された。3月、4月は代表チームとしての活動がないため、それぞれが所属チームで宿題に取り組み、その先発争いや公式戦を通して成長してくることが求められている。

 森山監督は「(今回の合宿では)チームで、日常で変えてくれという意識付けですね。『今のままじゃダメだよ』、というところ、『もっと高い意識を持って日々の取り組みの姿勢を強烈に変えてくれ』と大分言いました」。今回の関東合宿メンバーも参加したUAE遠征(2月2日~11日)ではベルギーに0-3で完敗。海外遠征やこの日の練習試合2試合で力不足を感じた選手たちは日常を“強烈に”変えて、逞しさを増して次の代表活動に戻ってくる。
 
(取材・文 吉田太郎)

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