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同僚もVARの“餌食”に…麻也「テレビで見るたびに恐ろしい」

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ランニングするDF吉田麻也

 引き分け以上でグループリーグ突破を決めることのできるグループリーグ最終戦の相手は、すでに敗退が決まっているポーランド代表。FIFAランキングはグループ最上位の8位でありながら、モチベーション的には日本代表が優位に立てると見られる。しかし、DF吉田麻也(サウサンプトン)は、その見方を否定する。

「どのチームも国を背負ってここに来ている。3連敗して負けて帰るわけにいかない。そういう難しさはある」。ポーランドで警戒すべき選手は、エースであり、主将も務めるFWロベルト・レバンドフスキだ。バイエルンではここ3シーズン、30得点、30得点、29得点とゴールを量産。飛ぶ鳥を落とす勢いでW杯を迎えた世界的ストライカーは、来季のレアル・マドリー入りも噂されている。

 W杯ではいまだゴールがないが、世界トップクラスの得点力を持っているのは明らか。「ここまでの試合を見ても、やはり彼が(ポーランドの)中心だと感じる。チームとしては機能していなくても、彼の一発で点を取られる危険性があると感じる」と警戒した。

 神経をとがらせるもう一つの要因として、今大会から採用されているVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の存在がある。25日に行われたイラン対ポルトガル(1-1)ではVARの介入が3度もあった。後半アディショナルタイム3分には吉田のサウサンプトンのチームメイトであるポルトガルDFセドリック・ソアレスにPA内でハンドがあったことがVARで確認され、イランにPKを献上。これを決められ、1-1の引き分けに持ち込まれた。

「テレビで試合を見るたびに恐ろしいなと感じている。(イラン戦で)ハンドしたのは僕のチームメイトですし、ああいうのが起こり得るというのはDFとしては恐ろしい」

 吉田から見たレワンドフスキは「足元でも空中戦でもクロスからゴールできる選手」。彼に仕事をさせないためには、「ボックス内にボールが入る前の勝負。よりゴールから遠ざけることが、失点を防ぐための対策としても、VARを取られないためにも重要になる」。慎重なプレーを心がける吉田だが、チーム全体が2試合で自信を得ているという実感もある。「今はチームが良い方向に進み始めている感覚がある」と、言葉に力を込めていた。

(取材・文 矢内由美子)

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