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7歳下の堂安にキッカー譲った天野純「気持ちは分かる」

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後半30分から途中出場し、代表デビューしたMF天野純

[9.11 キリンチャレンジカップ 日本3-0コスタリカ 吹田S]

 ゴールを渇望する20歳の若者へ快く譲った。後半30分から途中出場し、27歳で日本代表デビューを果たしたMF天野純(横浜FM)。トップ下に入ったレフティーに見せ場が来たかと思われたのは後半34分の場面だった。

 MF堂安律が仕掛けてPA右手前でFKを獲得。左足で狙うには絶好の位置だったが、キッカーを務めたのは天野ではなく、堂安だった。「(堂安)律が倒されたし、俺だったら蹴りたい。その気持ちは分かるし、律も点を取ってなかったから自分で蹴ってもらっていいかなと」。ボールを持つ堂安に「蹴る?」と聞いた天野は「『蹴らせてください』というので譲りました」と、そのときのやり取りを明かした。

 追加招集でのA代表初選出だったが、トップ下、ボランチをこなすユーティリティーぶりで練習からアピールを続けた。「その結果が2番手の交代になったと思うし、そこはこのキャンプの収穫かなと思う」。試合後は100件を超えるLINEが届いていたそうで、「すごいことなのかなとあらためて思った」と照れ笑いを浮かべた。

「ウォーミングアップのときや選手入場、国歌斉唱のときも今までと違うプレッシャーがあった。ずっとテレビで観戦する側だったので、キリンチャレンジカップでもこれだけプレッシャーがあるということが分かった。こういう中で戦ってきた代表選手はすごいなと」

 10月、11月と国際親善試合が続き、来年1月にはUAEでアジアカップが開催される。代表定着を目指す天野は「次(16日)の浦和戦では、違ったプレッシャーがあると思う。日本代表選手として見られるし、それは今までなかったこと。でも、みんなそうやって強くなっていくと思うので頑張りたい」と、代表戦士としての誇りと自覚を口にした。

(取材・文 西山紘平)

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