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「生き残っていくには…」 恩師の下で途中出場、浅野拓磨が考える“フォア・ザ・チーム”

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突破からシュートチャンスを迎えたFW浅野拓磨

[9.11 キリンチャレンジカップ 日本3-0コスタリカ 吹田S]

 22分間のプレーで得点なし。日本代表FW浅野拓磨(ハノーファー)はキリンチャレンジカップ・コスタリカ戦の試合後、「前の選手が生き残っていくにはゴールという結果。それがないとここに居られる選手じゃない」と力強い決意を述べた。

 森保一監督にとって就任後初の国際Aマッチ。かつてサンフレッチェ広島時代に共にリーグ優勝を経験し、自身のプロ生活を切り開いてくれた“恩師”との再会を果たした浅野は後半23分からピッチに立った。

 最初の見せ場は後半31分、右サイドを抜け出したMF南野拓実のクロスには惜しくも合わず。同38分にはMF青山敏弘の浮き球パスに抜け出したが、右足シュートはGKが阻止。結局、最後まで得点を奪うことはできなかった。

「監督が求めてくれることができない限り、居場所はないと自分の中で割り切れている」。恩師との初陣を悔しそうに振り返った浅野は続いて『足元でのコンビネーションプレー』と『自らの持ち味であるスプリント』の使い分けに言及した。

「足元で受けるのが良くなっても、それが自分の強みではないことは分かっているし、そう割り切ってプレーするのも大事。強みであるスピードを生かしたプレーは代表に呼ばれている限り求められているし、まずはその特長を出していければ」。

 森保監督は合宿中、選手たちに「チームとしてやるべきことを表現しながら、自分のスペシャルなモノを出してほしい」と求めていた様子。浅野はその意図をくみ取り、自身が生き抜いていくべき道を模索しているようだ。

 それは裏抜けという武器だけでなく、得点を奪うという点でも同じ。「今回の代表はフォア・ザ・チームという言葉が出てくるし、チームの強みを出していきたい。ゴールを取ることもフォア・ザ・チームですから」。チームの勝利に満足しないストライカーは「常にそこを目指していきたい」とゴールを求め、所属先での成長を誓っていた。

(取材・文 竹内達也)

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