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ゲーム主将務めた柴崎の危機感「捉え方によっては危険な状態」

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ゲームキャプテンを務めたMF柴崎岳

[3.22 キリンチャレンジ杯 日本0-1コロンビア 日産ス]

 シュート数はコロンビアの9本に対して日本代表は倍近い16本。特に前半は日本が相手を明らかに上回り、チャンスを量産した。しかし、スコアは0-1。コロンビア戦のゲームキャプテンを任されたMF柴崎岳(ヘタフェ)は、フォーカスするポイントによって評価の分かれるこの試合について「捉え方によっては危険な状態」とし、「今言えるのは、自分たちが良い勝負を演じていることに満足するレベルではないということ」と断じた。

 柴崎の脳裏にあるのは、チャンスを多くつくったことで得る満足感の危険性だ。「(最近は)コロンビアのような強豪国に対して良い試合を演じたり、勝つことが増えてきているので、日本が成長しているということになっている。けれども良い勝負を演じることは以前からある。今に始まったことではない」。

 柴崎の言葉どおり、ザックジャパン時代や森保ジャパンになってからの日本は昨年10月16日のウルグアイ戦に4-3で勝つなど、ランキング上位国に勝ったり、負けてもチャンスを多くつくるような善戦と言える内容を演じることも多い。

 しかし、これらは結果に対する厳しさや問題点をうやむやにすることにもつながる。実際に後半19分のPKによる失点で敗れたコロンビア戦は、捉えようによっては“不運”とも見えるが、実際はその5、6分前から悪い流れが続いていた中での失点だった。

「失点の前から前兆はあった。急にポンと失点したわけじゃない。ジャブのような状態があっての失点。危機察知すべきだった」と柴崎は言う。「負けは負け。敗因をしっかり追求して、なあなあにしないでいきたい」。現実を直視する姿勢を強めていきそうだ。

(取材・文 矢内由美子)

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