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“招集NG”合意していた吉田麻也、早くもW杯予選へ照準「いまは我慢する時」

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招集外への思いを語ったDF吉田麻也(サウサンプトン)

 サウサンプトンDF吉田麻也が23日、都内のイベント会場で報道陣の取材に応じ、肺炎の影響で日本代表メンバーを外れた心境を明かした。森保一監督は同日、6月のキリンチャレンジカップ2試合に臨むメンバー27人を発表していたが、リストに吉田の名前はなかった。

 指揮官はメンバー発表会見の場で、招集回避の理由を「メディア情報にもあった通り体調を崩していて、コンディションが100パーセントに上がって来ないということで今回は招集を見送らせてもらった」と説明。肺炎の影響でプレミアリーグ3試合を欠場していた主将を無理に選出することはしなかった。

 その決断の裏には両者の合意があったようで、吉田の口からも「トレーニングは実家がある長崎のほうで、V・ファーレン長崎のグラウンドを借りてやっていた。日常生活は問題ないけど、ちょっとトップパフォーマンスを出すのは時間がかかるということで、監督と話し合ってリスクを取るべきではないかなという判断になった」と明かされた。

 とはいえ、昨年10月の合宿から主将を担ってきた身として、参加できない悔しさは隠せなかった。吉田は2009年12月のA代表デビュー以降、歴代11位の95試合に出場。ここ10年近くのサッカーキャリアは常に日の丸とともにあったからだ。

「代表に2シリーズ続けて行かないのは代表に入り始めてからほとんどなかったと思うので、寂しいですよね、正直なところ。ただ一番は良い形で新しいシーズンを迎えることなので、いまは我慢する時だと自分に言い聞かせています」。

 すでに視線は所属クラブで迎える来シーズンの開幕へ。それは日本代表のためでもある。「やっぱりサウサンプトンで試合に出ていないと代表の力になれないと思う。これからW杯予選が始まると移動も多くなるし、何よりコンディションが大事になる」。新チームリーダーの30歳は、9月に始まるとみられるカタールW杯アジア予選にいち早く照準を合わせた。

(取材・文 竹内達也)

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