日本代表メンバー発表 森保一監督会見要旨
日本代表の森保一監督は3日、10月に行われるカタールW杯アジア2次予選2試合に臨む日本代表メンバー23人を発表した。
以下、森保一監督の公式会見要旨
●森保一監督
「今回カタールW杯の2次予選でモンゴル戦、タジキスタン戦を戦うことになっている。この2試合で勝ち点3ずつしっかり取れるように、一戦一戦最善の準備をして試合に臨み、勝利という結果をチームを応援してくださる方々に届けられるようチーム一丸となって戦っていきたい」
――新たに浅野、鎌田が選出されたが、彼らに期待することは何か。また今回はアウェーでタジキスタンと対戦するが、前回ミャンマーでは雨がポイントとなっていたように、アウェーで戦う上で攻略するポイントは何か。
「まず大迫の怪我はチームとして痛いし、本人がプレーできなくなることが一番痛いこと。本人には焦らず怪我を治してもらい、クラブと代表で充実したプレーができるよう回復してもらえればと思っている。浅野と鎌田の選出については彼らは所属チームで継続して試合に出て、良いパフォーマンスを見せてくれていること。日本代表として今回のモンゴル戦、タジキスタン戦を戦う中で彼らが持っているものを十分チームとして活かせると思うし、好調の部分を日本代表の戦いの中で発揮してほしいと招集した。
アウェーでの戦いについては、相手がどういう戦略を持って、戦術を持って試合に臨んでくるかは予想をもちろんするが、相手がどういう戦いをしてきたとしても、われわれが攻守ともに柔軟にやるべきことをチームとしてやるということ。相手と戦っている中で試合の流れを読んだり、状況の中でどうしたらいいかを最善の判断でもって柔軟に戦ってほしいと思う。前回のミャンマー戦では選手たちが集中力を持って、雨という状況の中、ピッチに水たまりがあったりデコボコだったりした中、それでもボールを動かすところではボールを動かせるという判断を持って戦ってくれたので、今回のタジキスタン戦でもモンゴル戦でも、いろんな状況が起こりうることを考えて柔軟にプレーして、相手を上回ってもらえればと考えている」
――モンゴルとはチーム力の差があって、負ける相手じゃないと思うが、フルメンバーで戦って代表強化にどう役にたつのか。そこで特別なテーマを決めてやらないと強化の役には立たないと思うが、そういった考えはあるか。
「招集に関してこの2次予選を戦うことで、メディアの皆さんをはじめ日本代表を見てくださっている方がメンバー選考でいろんな考えを持たれることはそれぞれあると思うし、そこは自由に主張していただければと思っている。2次予選を戦う前、ミャンマー戦でもそうだが、いま選んだ選手がベストだということをお伝えしている。これまでも代表の活動においては、その都度のベストということで選手たちに活動してもらってきた。ベストということはメンバー固定ではなく、活動の中で変わるものだと思うし、今回もチームとして活動のベストと考えて、二戦とも勝負できるように戦いたい。
また前回の9月の戦いの中では、パラグアイは夏の南米選手権ベスト8に入った強豪で、そのあとミャンマーはアジアの中では今のところFIFAランクもかなり下だし、力の差があるという見方をされる中、われわれはいろんな戦い方をできるようにしていきたい。われわれが強くなることが世界の強豪であっても、アジアでいわゆるFIFAランキングが下のチームであっても、アジアで確実に勝つことが世界で勝ち抜くことにつながるとして、パラグアイ戦、ミャンマー戦と戦い方に違いはあれど、そのつど勝つ選択をしていこうと選手たちにはテーマを使い分けようと話している。今回のモンゴル戦に関しても、勝利は戦う前から保証されていることはないので、もちろん勝つということを目的に戦っていく中で、いろんな状況に対応していけるように。それがチームとしての戦術浸透を深めることにつながっていくし、どの相手にもしっかり戦える自信を持てることにつながっていくと思う。
その時のベストに関しては、代表チームの強化という意味では今はA代表と東京五輪チームをA代表のラージグループとしてみている。2つの活動を日本代表の強化、来年の東京五輪、22年のカタールW杯につなげようとメンバー選考をしている。メンバーが変わっていく中でその時のテーマということももちろんだが、活動を通していく中で相手が強かろうが弱かろうが、オンザピッチ、オフザピッチでいろんな経験ができるので、経験を共有しながらA代表はW杯に向かっていく、U-22は東京五輪に向かっていくということ。
たとえば引いた相手にどうやって崩していくかを前回のミャンマー戦で選手たちは考えて、すごく早く点が欲しい中で圧力を持って戦いを挑んでくれたとともに、相手が強固なディフェンスの粘りを見せているときにはしっかり揺さぶりながら相手を崩していく中、それがコンビネーションなのか、サイドなのか、DFラインを押し上げて数的優位に立っていくのか、いろんな戦い方があると思うが、選手たちが賢く戦ってくれた。次の試合も選手たちが賢く戦ってくれること、かつタフに粘り強く戦ってくれることを求めたい」
――いつもに増してタイトな日程で欧州組を増やしている中、彼らのコンディションの低下も考えられるためリスク管理もあると思うが、その考えを選ばなかった理由は何か。FW3人はオールマイティーな選手がいないが、ポストタイプの選手を入れなかった理由は何か。
「まずはチームの招集に関してだが、欧州組のコンディションにリスクがあることは今回に限らない。キリンチャレンジ杯も含めて、欧州組が日本に帰ってプレーする時には長距離移動、時差調整、気候の違い等々がある中、選手たちはそこで言い訳をするわけでもなく、その時のベストの状態をしっかり作ってプレーしてくれていることは2次予選に限らず、いつも覚悟を持って日本に戻ってきて、日本代表に誇りを持って戦ってくれているということをまずはみなさんに理解してもらいたい。欧州組の選手たちは毎回ヨーロッパから離れて、キリンチャレンジ杯、アジア予選、親善試合が続き、クラブにおいては日本に戻ることが体調を崩して帰ってくるくらいのことを考えられている中で、自分のポジションを失うことも考えても日本のために戦うことで、日本代表として覚悟を持って戦ってくれている。実際、毎回の代表活動の後には所属チームに帰ってもちろんスムーズに試合に出られる選手もいるが、多くの選手は1試合はスタメンではなく途中出場とか、あるいはベンチにいたりとか、そういった難しい状況のなかで存在感を示して、ポジションを奪い取ることをいつもしてくれていることをご理解していただければと思う。そういう選手たちなので、まずは今回のタイトな日程に関してもベストなものをしっかり出してくれると思うし、このタフな環境でやるのは日本代表で戦うにあたって当たり前だという覚悟を持ってやってくれているので心配していない。経験の浅い選手は日本代表で長くキャリアを積んでいる海外組の選手がどれだけ厳しい状況で戦ってきたかを身をもって経験してもらって、また成長につなげてもらえればと思う。招集に関しては国内組の選手を選ばなかったのではなく、視察に関してはスタッフと手分けをしてJリーグ、東京五輪チームであれば大学等々にも行っている。映像でも協会関係者とともに撮影している中で、今回は招集には至らなかった場合もある。今回選ばなかったから国内組がダメだとは思っていなくて、われわれは日本代表で活躍できるだろうという多くの選手はリサーチしているし、今回は招集がなくても11月以降に向けて招集の対象としてリサーチしていきたいと考えている。
またFWのタイプが違うことに関しては、チームにとって戦うオプションがたくさんできるということで、まずは戦う幅が広がることでいいことだと思っている。今回招集させてもらった3人のFWもそれぞれ特徴を持った選手だし、本人たちの良さを戦いの中で活かしてもらいたいと思っている。タイプ的に浅野と永井はスピードがあって、それを特徴とする選手だと思うが、引いた相手にどうやってスピードを活かすのかとひょっとしたら考えられるかもしれないが、浅野とは広島時代からチームの活動をしていて特長は分かっているし、永井も6月に一緒に戦うことができた。スピードはあるが、チームのコンセプトを伝えた上でこういうプレーもして欲しいという要求をすれば、起点となるプレーをこれまでも見せてくれている。必ず10月の代表の戦いでも本人たちの良さを発揮しながら、チームの一人として力を発揮してくれると思っている」
(取材・文 竹内達也)
●カタールW杯アジア2次予選特集ページ
以下、森保一監督の公式会見要旨
●森保一監督
「今回カタールW杯の2次予選でモンゴル戦、タジキスタン戦を戦うことになっている。この2試合で勝ち点3ずつしっかり取れるように、一戦一戦最善の準備をして試合に臨み、勝利という結果をチームを応援してくださる方々に届けられるようチーム一丸となって戦っていきたい」
――新たに浅野、鎌田が選出されたが、彼らに期待することは何か。また今回はアウェーでタジキスタンと対戦するが、前回ミャンマーでは雨がポイントとなっていたように、アウェーで戦う上で攻略するポイントは何か。
「まず大迫の怪我はチームとして痛いし、本人がプレーできなくなることが一番痛いこと。本人には焦らず怪我を治してもらい、クラブと代表で充実したプレーができるよう回復してもらえればと思っている。浅野と鎌田の選出については彼らは所属チームで継続して試合に出て、良いパフォーマンスを見せてくれていること。日本代表として今回のモンゴル戦、タジキスタン戦を戦う中で彼らが持っているものを十分チームとして活かせると思うし、好調の部分を日本代表の戦いの中で発揮してほしいと招集した。
アウェーでの戦いについては、相手がどういう戦略を持って、戦術を持って試合に臨んでくるかは予想をもちろんするが、相手がどういう戦いをしてきたとしても、われわれが攻守ともに柔軟にやるべきことをチームとしてやるということ。相手と戦っている中で試合の流れを読んだり、状況の中でどうしたらいいかを最善の判断でもって柔軟に戦ってほしいと思う。前回のミャンマー戦では選手たちが集中力を持って、雨という状況の中、ピッチに水たまりがあったりデコボコだったりした中、それでもボールを動かすところではボールを動かせるという判断を持って戦ってくれたので、今回のタジキスタン戦でもモンゴル戦でも、いろんな状況が起こりうることを考えて柔軟にプレーして、相手を上回ってもらえればと考えている」
――モンゴルとはチーム力の差があって、負ける相手じゃないと思うが、フルメンバーで戦って代表強化にどう役にたつのか。そこで特別なテーマを決めてやらないと強化の役には立たないと思うが、そういった考えはあるか。
「招集に関してこの2次予選を戦うことで、メディアの皆さんをはじめ日本代表を見てくださっている方がメンバー選考でいろんな考えを持たれることはそれぞれあると思うし、そこは自由に主張していただければと思っている。2次予選を戦う前、ミャンマー戦でもそうだが、いま選んだ選手がベストだということをお伝えしている。これまでも代表の活動においては、その都度のベストということで選手たちに活動してもらってきた。ベストということはメンバー固定ではなく、活動の中で変わるものだと思うし、今回もチームとして活動のベストと考えて、二戦とも勝負できるように戦いたい。
また前回の9月の戦いの中では、パラグアイは夏の南米選手権ベスト8に入った強豪で、そのあとミャンマーはアジアの中では今のところFIFAランクもかなり下だし、力の差があるという見方をされる中、われわれはいろんな戦い方をできるようにしていきたい。われわれが強くなることが世界の強豪であっても、アジアでいわゆるFIFAランキングが下のチームであっても、アジアで確実に勝つことが世界で勝ち抜くことにつながるとして、パラグアイ戦、ミャンマー戦と戦い方に違いはあれど、そのつど勝つ選択をしていこうと選手たちにはテーマを使い分けようと話している。今回のモンゴル戦に関しても、勝利は戦う前から保証されていることはないので、もちろん勝つということを目的に戦っていく中で、いろんな状況に対応していけるように。それがチームとしての戦術浸透を深めることにつながっていくし、どの相手にもしっかり戦える自信を持てることにつながっていくと思う。
その時のベストに関しては、代表チームの強化という意味では今はA代表と東京五輪チームをA代表のラージグループとしてみている。2つの活動を日本代表の強化、来年の東京五輪、22年のカタールW杯につなげようとメンバー選考をしている。メンバーが変わっていく中でその時のテーマということももちろんだが、活動を通していく中で相手が強かろうが弱かろうが、オンザピッチ、オフザピッチでいろんな経験ができるので、経験を共有しながらA代表はW杯に向かっていく、U-22は東京五輪に向かっていくということ。
たとえば引いた相手にどうやって崩していくかを前回のミャンマー戦で選手たちは考えて、すごく早く点が欲しい中で圧力を持って戦いを挑んでくれたとともに、相手が強固なディフェンスの粘りを見せているときにはしっかり揺さぶりながら相手を崩していく中、それがコンビネーションなのか、サイドなのか、DFラインを押し上げて数的優位に立っていくのか、いろんな戦い方があると思うが、選手たちが賢く戦ってくれた。次の試合も選手たちが賢く戦ってくれること、かつタフに粘り強く戦ってくれることを求めたい」
――いつもに増してタイトな日程で欧州組を増やしている中、彼らのコンディションの低下も考えられるためリスク管理もあると思うが、その考えを選ばなかった理由は何か。FW3人はオールマイティーな選手がいないが、ポストタイプの選手を入れなかった理由は何か。
「まずはチームの招集に関してだが、欧州組のコンディションにリスクがあることは今回に限らない。キリンチャレンジ杯も含めて、欧州組が日本に帰ってプレーする時には長距離移動、時差調整、気候の違い等々がある中、選手たちはそこで言い訳をするわけでもなく、その時のベストの状態をしっかり作ってプレーしてくれていることは2次予選に限らず、いつも覚悟を持って日本に戻ってきて、日本代表に誇りを持って戦ってくれているということをまずはみなさんに理解してもらいたい。欧州組の選手たちは毎回ヨーロッパから離れて、キリンチャレンジ杯、アジア予選、親善試合が続き、クラブにおいては日本に戻ることが体調を崩して帰ってくるくらいのことを考えられている中で、自分のポジションを失うことも考えても日本のために戦うことで、日本代表として覚悟を持って戦ってくれている。実際、毎回の代表活動の後には所属チームに帰ってもちろんスムーズに試合に出られる選手もいるが、多くの選手は1試合はスタメンではなく途中出場とか、あるいはベンチにいたりとか、そういった難しい状況のなかで存在感を示して、ポジションを奪い取ることをいつもしてくれていることをご理解していただければと思う。そういう選手たちなので、まずは今回のタイトな日程に関してもベストなものをしっかり出してくれると思うし、このタフな環境でやるのは日本代表で戦うにあたって当たり前だという覚悟を持ってやってくれているので心配していない。経験の浅い選手は日本代表で長くキャリアを積んでいる海外組の選手がどれだけ厳しい状況で戦ってきたかを身をもって経験してもらって、また成長につなげてもらえればと思う。招集に関しては国内組の選手を選ばなかったのではなく、視察に関してはスタッフと手分けをしてJリーグ、東京五輪チームであれば大学等々にも行っている。映像でも協会関係者とともに撮影している中で、今回は招集には至らなかった場合もある。今回選ばなかったから国内組がダメだとは思っていなくて、われわれは日本代表で活躍できるだろうという多くの選手はリサーチしているし、今回は招集がなくても11月以降に向けて招集の対象としてリサーチしていきたいと考えている。
またFWのタイプが違うことに関しては、チームにとって戦うオプションがたくさんできるということで、まずは戦う幅が広がることでいいことだと思っている。今回招集させてもらった3人のFWもそれぞれ特徴を持った選手だし、本人たちの良さを戦いの中で活かしてもらいたいと思っている。タイプ的に浅野と永井はスピードがあって、それを特徴とする選手だと思うが、引いた相手にどうやってスピードを活かすのかとひょっとしたら考えられるかもしれないが、浅野とは広島時代からチームの活動をしていて特長は分かっているし、永井も6月に一緒に戦うことができた。スピードはあるが、チームのコンセプトを伝えた上でこういうプレーもして欲しいという要求をすれば、起点となるプレーをこれまでも見せてくれている。必ず10月の代表の戦いでも本人たちの良さを発揮しながら、チームの一人として力を発揮してくれると思っている」
(取材・文 竹内達也)
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