beacon

「立ち上がり意識したい」出番近づく遠藤航、“居残りスプリント”でもアピール

このエントリーをはてなブックマークに追加

合流した日本代表MF遠藤航

 日本代表MF遠藤航(シュツットガルト)が12日、カタールW杯アジア2次予選キルギス戦(14日)が行われるビシュケクに入り、合宿2日目のチームに合流した。参加初日の選手たちはランニングなどの軽い調整にとどめた中、遠藤は居残りスプリントで負荷を追加。所属クラブでは出場機会が少ないが、懸命に準備を行う姿が目立った。

 遠藤は今夏、今季開幕時までプレーしていたベルギー1部のシントトロイデンから、ドイツ2部のシュツットガルトに期限付き移籍。しかし、ベンチ入りはするもののなかなか出番がなく、ここまでは11月3日に行われた第12節ドレスデン戦で後半終了間際に出場しただけといった状態だ。

「チームで出ることが優先なので、一つ出られたことは良かった」。近況をそう捉えているが、試合を踏まえればコンディションも上げたいところ。この日は、松本良一フィジカルコーチの指導の下でスプリントを繰り返し、「どちらかというと練習をやりたかった。試合もすぐだし、最近はいつもやっている」と負荷を上げていく意欲を見せた。

 ここまでアジア予選3試合では、ボランチの一角でMF柴崎岳(デポルティボ)が全試合に出場。一方、相方にはMF橋本拳人(FC東京)がアウェー2試合、遠藤がホーム1試合で起用されており、激しい出番争いが繰り広げられている最中だ。そんな中、この日は橋本がホテルで別調整を行ったため、遠藤に出番が訪れる可能性が高まっている。

「まずは自分たちのサッカーをやろうとすることが大事だし、ボールを動かすことを意識しながら、それができない場合はシンプルだけどデュエルで負けないとか、切り替えを早くするとか、そういうベースの部分が大事になる。そこは意識しながら、しっかり自分たちのサッカーをつくっていきたい」。

 森保ジャパンにおいて、これまで遠藤が出場した試合は8勝1分。今年1〜2月のアジア杯では遠藤が負傷離脱した後の決勝戦で敗れ、離脱が続いていた3月のキリンチャレンジ杯コロンビア戦でも敗北を喫した。「攻から守の切り替え、守備のポジショニングは意識している」(遠藤)という持ち味が活かされているのは間違いなさそうだ。

 10月のタジキスタン戦でも序盤に決定機をつくられ、カタール戦の二の舞になる危険性もあった。「大事なのは入りだと思うので、入りでしっかりやることをやって、アウェーの雰囲気にのまれないようにしたい。まずは失点をしないような戦いができればいいし、いい入りができて1点を取れれば有利に試合を運べる。立ち上がりは意識したい」。背番号6のアウェー初見参に期待が高まる。

(取材・文 竹内達也)
●カタールW杯アジア2次予選特集ページ

TOP