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“決定機”逸のMF旗手怜央「打とうと思ったけど…」

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U-23日本代表MF旗手怜央(順大→川崎F)

[1.9 AFC U-23選手権GL第1節 U-23日本代表 1-2 U-23サウジアラビア代表]

 動きにはキレがあった。好機にも顔を出した。しかし、U-23日本代表MF旗手怜央(順大→川崎F)に得点は生まれなかった。

 5日に行われた練習試合では、疲労を考慮されて出場はなかった。だが、大会初戦でスターティングメンバ―に名を連ねると、積極的にボールに絡む。ポジショニング良くボールを引き出し、攻撃をリードした。

「ボランチや最終ラインからボールを受けたり、ウイングバックのサポートに入ったり、1トップとの距離感を意識したポジションを瞬時に取れなければ、シャドーのポジションはできない」

 そして、前半37分には決定機が訪れる。MF橋岡大樹(浦和)のバックパスをMF田中駿汰(大阪体育大→札幌)がダイレクトで縦パスを打ち込み、FW小川航基(水戸→磐田)がワンタッチで最終ライン裏に流す。反応したのが旗手だった。

 完全に抜け出した。「抜け出した瞬間、オフサイドかなと思ったけど、旗は上がっていなかった」というGKとの1対1の場面。しかし、「隣の食野(亮太郎)もフリーで、打つかどうか迷った」だけでなく、「もらった瞬間、ニアが空いていたので打とうかと思ったけど、もう一つ持てばGKは出てこないと思った。でも出てきた」と想定外のことも起きた。最後は角度のない位置に追い込まれ、相手フィールドプレーヤーに寄せられたこともあり、フィニッシュまで持ち込めなかった。

 最終的にはオフサイドの判定になったものの、「判断の部分だったりが遅かったと思う」と反省を口にしている。

 チームは1-2で敗れ、黒星スタート。悔しさはあるが、次戦は中2日で訪れる。「グループリーグを突破するには2勝するしかない。そう考えると下を向いている場合じゃない。切り替えてやらないといけない」と気丈に前を向いた。

(取材・文 折戸岳彦)
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