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「ポジションを奪いにいく」ドイツで好調の原口、定位置争い“リスタート”に闘志

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日本代表MF原口元気

 日本代表MF原口元気(ハノーファー)が合宿2日目のトレーニング前にオンライン取材に応じ、9日のカメルーン戦、13日のコートジボワール戦に向けて、「仲良しチームじゃなく、この2試合にしっかり勝つ強いチームをつくりたい。国際的なイベントができない中で日本代表が試合をやらせてもらえる。素晴らしい試合をして、見てもらえる人の元気につなげられたら」と意気込みを語った。

 新型コロナウイルスの影響で今年予定されていたW杯アジア2次予選が来年に延期され、海外組を含むフルメンバーでの活動は約11か月ぶりとなった。コロナ禍の今回はオール海外組となったが、「僕らがヨーロッパでプレーできているのは今までの先輩たちが実績を積んできたからこそ。僕らだけの成果ではなく、今までの日本代表、日本サッカーの成長の証」と力を込めた。

 ハノーファーで10番を背負う原口は昨季中断明けから好パフォーマンスを続け、今季もブンデスリーガ2部開幕から第3節までに1ゴール2アシストと結果を残している。「チームのことは別」としつつ、「準備期間から自信を持ってシーズンに入れたのが結果につながっている。プレーの感覚がいいのは代表にも持ち込めると思う」とポジティブに話した。

 昨季まではボランチやインサイドハーフ、チーム事情でサイドバックを任されることもあったが、今年はトップ下やサイドの出場で攻守に存在感を示している。「アタッカーとしての能力はこの半年ですごく伸びてきた部分だと思う。強くなっているので、もう一回そこで勝負したい。代表でもそういうプレーを見せられたら」と自らの進化に自信をにじませた。

「この一年、半年で自分が伸びたと感じるのはオフザボールの部分。オフの動き、ポジショニングが改善したと思う。それによって得点数・アシスト数がこの半年で急激に増えてきた。昔のように何でもかんでも走る、がむしゃらにゴールを狙うというより、いいポジションを取る、いいスペースに走りこむというのが冷静にチョイスできるようになってきた。改善した部分を代表でも表現できたら。冷静にゴールに近づけると思う」

今回は森保ジャパンの左サイドに君臨してきたMF中島翔哉(ポルト)がメンバーから外れ、定位置争いが再び始まる。「日本代表は一年ぶりに集まって仲良しこよしじゃないので、競争があって当たり前。一年間、代表という評価基準がなかった中で新しいリスタート。僕ももう一回そこのポジションを奪いにいく」と闘志を燃やした。

(取材・文 佐藤亜希子)

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