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11年前に「驚いた」部分も日常に…川島永嗣「新たなレベルでプレーしていることを見せたい」

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日本代表GK川島永嗣

 新型コロナウイルスの影響を受けたこともあり、史上初となる欧州組のみで活動を行うことになった。しかし、発表されたメンバー25人全員が欧州組だけで成り立つことは、一昔前では考えられなかったこと。長らく日本代表に名を連ねるGK川島永嗣は「これがスタンダードになってきている」と答えた。

 約10か月ぶりとなる代表活動。川島も「待ちに待った代表の活動。選手、スタッフを含めてずっと試合がない中でモヤモヤした気持ちもあるし、サッカーファンを含めて、この時を待ち望んでいたと思う。合流できて嬉しいし、試合に向かっていける喜びに満ち溢れている」と難しい状況の中でも、代表の活動に参加できる喜びを感じているようだ。

 今回は 新型コロナウイルスの世界的流行を受けて日本国内で入国制限が続いているため、帰国後に自主待機を求められるJリーグ組を招集できないこともあり、招集されたメンバー全員が欧州組となった。そこで感じたのが、「今回選ばれたのがヨーロッパでプレーしている選手だけという意味では、それがスタンダードになってきている」ということだった。

 11年前の09年9月9日、オランダ遠征を行った日本代表はガーナと対戦した。4-3の勝利を収めたものの、ベンチから試合を見守っていた川島は、「オーガナイズされていないけど、ガーナ選手のフィジカル的な強さ、自分たちが追い付けない速さ、最後のところで足が伸びてくる部分にすごく驚いたことを覚えている」とアフリカ人選手の身体能力の高さに驚きを覚えた。

 しかし、今回の日本代表全選手は欧州でプレーしており、「今はそれぞれのクラブでそういう選手と対戦したり、チームメイトにいて、日々の練習の中でそういう感覚でやれる機会は多いと思う」と話す。アフリカ人選手特有のリズムにも日々触れてきており、11年前と同じような感覚に陥ることはないだろう。

「自分たちは世界との差を多く語ってきたけど、そういう部分を語るのではなく、それが自分たちの中でも普通になっていかないといけない。新たなレベルで自分たちがプレーしているんだと言う部分を見せていけたらと思う」

 9日にカメルーン、13日にコートジボワールと対戦。川島が語るように「新たなレベル」の日本代表の姿をピッチ上で見せたい。

(取材・文 折戸岳彦)

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