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韓国人選手と日本人の違いに言及した鎌田大地「ソン・フンミンはアジアの枠を抜けている」

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前日練習22日の練習から参加するMF鎌田大地

 日本代表MF鎌田大地(フランクフルト)は代表合宿2日目の23日、オンラインで取材に応じ、CL圏内の4位につけるフランクフルトで主軸を担っている今季の好調なパフォーマンスについて語った。

 ELと並行して過密日程を戦った昨季と比較し、「試合数が1週間に1試合なので、コンディションも常に良い状態でプレーできている」と指摘。今季はここまで24試合に出場し(うち先発21試合)、4ゴール12アシスト。ゴール数+アシスト数で「15」という目標もクリアし、余裕のある日程は自分自身の肉体改造にも良い影響を与えている。

「シーズンが始まる前に体の部分で新しい取り組みを始めて、最初はそれで体が重かった部分もあったけど、今はすごくフィットしていて、そういうのも全部うまくいっているなと思う」。学生時代から常に筋力トレーニングには意識的に取り組んできていたという。

「日本人は体ができるのにも時間がかかるし、僕自身はその中でも細い方だと思うので、常にトレーニングはしていないとダメだなと感じている」。過密日程だった昨季はなかなかその時間を取れなかったが、「今シーズンは週に1試合なので、チームでの筋トレもあるし、個人的にもやっている」と、その効果を実感している。

 危機感も良い意味で作用している。「前の選手層は本当に厚いなと思う。1試合勝てなかったら監督も選手をいじったりしてくるし、毎試合いいプレーしないと、すぐに代えられるリスクもある」。トップ下のポジションではMFアミン・ユネスと共存することもあるが、今年1月にレアル・マドリーからレンタルで加入したFWルカ・ヨビッチと今季21ゴールのFWアンドレ・シウバが2トップを組めば、1つの枠を争うことになる。

「毎試合危機感を持ちながらやっているし、ぶっちゃけヨビッチが来たときは、チームとしては戦力が上がるけど、僕個人はポジション争いが大変になるなと。うれしさ半面、僕個人としては大変だなと思った」と率直な胸の内も明かす。

「ゴールはもう少し取りたいと思うけど、アシストが多いのは自分が思っていたとおりというか、そんなにゴールが取れる選手ではないし、チャンスメイクの方が合っているので。今の成績にゴールがもう2つぐらいあれば自分の中ではいいけど、まだ8試合ある。これからどれぐらい伸ばせるかは分からないけど、今のまま伸ばしていければと思う」

 25日に対戦する韓国とは初対決になるという。「日本のライバルと言えば韓国というイメージは子供のころからあったけど、世代別代表に入ったことがなくて、韓国とも試合をしたことがない」。鳥栖時代にチームメイトだった韓国人選手のイメージから「彼らを見ている限りは、すごいアグレッシブで、フィジカルが日本人よりも長けているのかなと思う」と印象を語る。

 今回の韓国代表には鎌田と同じブンデスリーガでプレーするMFチョン・ウヨン(フライブルク)も招集されている。MFファン・ヒチャン(ライプツィヒ)、MFソン・フンミン(トッテナム)は不参加となったが、欧州でプレーする彼ら3選手について「日本人とはちょっとプレースタイルが違う。よりヨーロッパに近いというか、ヨーロッパっぽい。速くて、フィジカルもあって、日本人みたいに足元でボールを触るのがうまいというより、縦に速いイメージ」と、日本人との違いに言及した。

 その中でもソン・フンミンに関しては「アジアNo.1で間違いないと思うし、僕自身の勝手な意見だけど、歴代アジアNo.1というか、アジアの枠を抜けている感じがする」と指摘。「点の取り方だったり、あのスピード感だったり、同じアジア人じゃない感じがする。前線の選手で世界のトップクラスと渡り合えるのは特別なこと。あのスピード感だったりは絶対に真似できないし、彼は本当に抜けていると思う」と称賛の言葉を送った。

(取材・文 西山紘平)
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