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注目の高校1年生ストライカー、FW貴田遼河が「成長できた」動き出しから決勝弾!!

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3本目21分、U-17日本代表候補はFW貴田遼河(名古屋U-18)が絶妙な抜け出しから決勝点

[4.14 練習試合 U-17日本代表候補 1-0 明海大 高円宮記念 JFA夢フィールド]

 注目の高校1年生ストライカーが、U-17日本代表候補に決勝点をもたらした。0-0の3本目21分、U-17日本代表候補はMF梶浦勇輝(FC東京U-18)のスルーパスでFW貴田遼河(名古屋U-18)が完全に抜け出す。「得点力は負けたくない。絶対に決めたいという気持ちでやっていた」という貴田はGKとの1対1を右足シュートで制し、決勝点をマークした。

 このゴールは取り組みの成果によって生まれた一撃だ。「(監督の)森山さんに『オフの動きが課題』と前回(の合宿)から言ってもらっていた。最近はオフの動きが良くなってきた」と貴田。今回のU-17日本代表候補合宿でも、森山佳郎監督からオフ・ザ・ボールの動きについて指導されていた。

 そして、練習試合で大学生からゴールを決め、「この3日間で成長できた」。ただし、FW小林俊瑛(大津高)らと連動したプレッシングでボールを奪いながらシュートを打ち切れなかったシーンや、MF高橋隆大(静岡学園高)からのスルーパスでGKをかわして放ったシュートが枠を外れるなど連発することはできなかった。

 この日、自身に3得点というノルマを課していた15歳は、1点に終わってしまったことを悔しがる。「(名古屋U-18が参戦している)プレミア(リーグ)とかで出続けられるようにするためには、点を獲らないといけない。点を獲り続けられるように」ともっともっとレベルアップすることを誓っていた。

 それでも、前日は元日本代表MFの中村憲剛ロールモデルコーチに居残り練習で「止める・蹴る」を教わるなど、今回の代表候補合宿で多くを得られていることは間違いない。「憲剛さんが言う言葉は凄く説得力がある。教えてもらったことを意識したら止められるようになった。憲剛さんに当てる位置とか教えてもらって、また(中村コーチが)どういうところで止めているか、テンポも見て勉強になりました」。学んだことを持ち帰って、得点を獲り続けることに繋げる意気込みだ。

 貴田はFC多摩ジュニアユース(東京)に所属していた昨年12月、高円宮杯全日本ユース(U-15)選手権で7得点(4試合)を挙げて得点王を獲得。U-15日本代表候補にも招集されていた注目ストライカーは、進路に名古屋U-18を選んだ。だが、一昨年の日本クラブユース選手権とJユースカップ、プレミアリーグWESTを制しているチームで、まだまだ思うようなプレーができている訳ではない。

 ただし、徐々にスピード感に慣れて、自分の良さや守備面でできることが増加。このU-17日本代表候補合宿でも成長を続けている。名古屋FW前田直輝の相手と駆け引きしてボールを受ける力などを身に着け、「(リバプールのFWフィルミーノのように)何でもできる選手になりたい。その上で決定力という部分で飛び抜けた選手になりたい」と貴田。同世代で旧知のMF橋本陸斗(東京Vユース)がJ2デビューしていることも刺激に、自分も一つ一つストライカーとしての力と、ゴールを積み重ねる。

(取材・文 吉田太郎)

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