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悩んだ結果の契約解除…“無所属”のFW浅野拓磨「次のキャリアに向けて代表は大事になる」

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日本代表FW浅野拓磨

 所属クラブが空欄のまま日本代表に選出されたFW浅野拓磨が24日、オンライン取材に応じて胸の内を明かした。

 今月2日、自身のブログを通じてパルチザンとの契約解除を発表した浅野。「度重なる給与の未払い、またそれに対する不誠実な対応によりクラブからのリスペクトを感じられなくなってしまった」と決断の理由を明かしていた。しかし、パルチザンが「根拠のない理由で契約解除に至ったことに対し、あらゆる法的手段を講じ、FIFAの管轄機関に訴訟を起こす」と公式発表するだけでなく、チームメイトも浅野への批判を表明するなど、トラブルに発展している。

 取材に応じた浅野は「経緯は自分の方から出させてもらった通り。給料の問題があり、悩んだ結果、ああいう形での解除となった」と改めて説明。ただ、その問題があったからといって、立ち止まるわけにはいかなかった。2日の発表時にはすでに帰国しており、「この代表が待っていることが分かっていたので、この日のために自主練で準備してきた」と、一足早くシーズンを終えていたもののコンディションが整っていることを強調した。

 無所属での招集にも、「こういう状況はなかなかないこと。周りの人も戸惑っている方もいると思うけど、あまり気にしていない」と語ると、「次のキャリアに向けて、代表は大事になるので、一試合一試合全力で戦うだけ」と力を込めた。

 メンバー発表時に反町康治技術委員長が「代表に欠かせない選手ということで選ばせてもらっている」と話すだけでなく、広島時代に師弟関係にあった森保一監督の信頼は厚い。その信頼に応えるため、また「僕がセルビアに移籍を決めたときから、次のステップは5大リーグに戻ってプレーし、次のW杯に絶対に出るのが目標」という目標を達成するためにも、まずは代表で自身の存在価値を存分に証明したいところだ。

(取材・文 折戸岳彦)
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