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神村の先輩FWを「越したい」。U-15代表候補初選出のFW名和田我空はどんな場面、どんな状況でも点の取れるFWへ

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U-15日本代表候補FW名和田我空(神村学園中)がドリブルで仕掛ける

[5.27 練習試合 U-15日本代表候補 1-3 鹿島ユース Jヴィレッジスタジアム]

 目標は年代別日本代表などで活躍する先輩ストライカーだ。U-15日本代表候補に初招集されたFW名和田我空(神村学園中)は、鹿島ユースとの練習試合で先発出場。前線までボールの届く回数が少なく、加えて本人にとっては「ボールを失う場面が多く、自分より大きい相手に対してどこにボールを置けば失わないかなど知ることが出来ました」と学ぶ一戦となったようだ。

 それでも、2トップを組んだFW徳田誉(鹿島つくばJrユース)との距離感を試合中で改善し、落としを受けて仕掛けるシーンも。相手をかわしに行って奪われるシーンが増えてしまっていたが、それでも“技巧派軍団”神村学園中で磨かれた技術力、柔らかいボールタッチが印象的だった。

 MF中野裕唯(FC東京U-15深川)の先制点も、中央でボールを受けてターンし、左サイドへ展開した名和田が起点となったもの。パスを出した後、クロスするようにスプリントしたことも、中野にドリブルするスペースをもたらした。

 一方で「自分はペナ付近の仕掛けやペナに侵入し、シュートを打つことにこだわりを持っています」という部分を表現できずにシュートゼロ。それだけに、「凄く悔しかったです。自チームでもですが、1点も取れなかった試合は凄く悔いが残るので、どんな場面、どんな状況でも点の取れるFWになりたいです」と誓った。

 参考にしているのは神村学園中OBで、現在は神村学園高のエースストライカーを担うFW福田師王(神村学園高2年、U-18日本代表候補)だ。「相手を背負って収めることもできますし、背後への動き出しも上手い選手なので、動き出しやペナ内やペナ外からのシュートも凄く参考にしています」というFWに近づくための努力をしている。

「今は目標の選手ですが、近いうちに越したい選手でもあるので、これからも努力を続けて行きたいです」

 福田は昨年2月にU-17日本代表初選出。そこで活躍したことをきっかけに年代別日本代表へ定着し、その後もゴールを奪い続けてU-18日本代表候補への個人昇格や日本高校選抜選出も果たしている。名和田も上の世代の代表チームへ“飛び級”するチャンスを掴み、成長を加速させる考えだ。

「これから世代別のワールドカップなどもあるので、世界でも通用する身体やテクニックやメンタルなどつけていきたい。日本で通用しても世界で通用しないプレイヤーじゃダメなので、もっと先を見据え、取り組んで行きたいです」。先輩のMF大迫塁(神村学園高2年、U-17日本代表候補)と福田は負けん気の強さや成長への貪欲な姿勢も魅力の選手。彼らに負けないくらいの努力を続け、一日でも早く彼らを「超える」。

(取材・文 吉田太郎)

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