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日本vsミャンマー 試合後の森保一監督会見要旨

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日本代表を率いる森保一監督(左端)

 日本代表森保一監督が28日、カタールW杯アジア2次予選ミャンマー戦(フクアリ)後にオンラインで公式会見を行った。

 以下、試合前日の森保一監督会見要旨

森保一監督
「この試合を勝てば2次予選を突破すると、選手たちに話した中で、しかしながら、ミャンマー戦だけでなく、その先の我々の目標を見据えつつ、今日の試合を全力で戦って勝利する、そして、我々の成長につなげようと。また、見て下さっている、応援して下さっているサポーターの皆さん、国民の皆さんに最後まで戦う姿勢を見てもらいながら勝利を喜んでもらおうと。選手たちが最後まで足を止めることなく戦い続けたことが、良い結果、良い内容になったと思っています」

――後半半ばに相手が5バックのような形になり、日本も形を変えたが少し攻めあぐねた。
「今日は4-2-3-1でスタートして、途中から4-1-4-1という形にして、少し相手の守備を突破できなくなったような時間帯はあったが、次の1点、そしてゴールに向かう姿勢を見せてくれたと思う。相手が守備を固めてきた中、そういう戦いでも、どう相手を崩していくのかという部分で、選手たちは積極的に自分たちで感覚をつかみながらトライしてくれた。そこは、これからの自分たちのチーム力、攻撃力が上がったということに、将来的につながればいいと思う。すごくトライしてくれたと思う」

――アウェーで厳しい戦いもあったが、失点もなく、点差も開いた試合もあり、ほぼ文句のつけようのない突破に。2次予選の戦いぶりを振り返って。
「2次予選の結果については、浮かれて喜べるようなものではないと思う。それは、我々と対戦国との差が結果的にあったのかなと思うので、逆に気を引き締めて、我々はもっと高いところに目標があるとしっかり考えないといけないと思っている。しかし、どんな相手にも、しっかり勝つということ、無失点で、相手にやりたいことをやらせずに勝っていくことは、どんなに力の差があっても、そう簡単にできることではないと思う。そこを選手たちが、自分たちの目標はもっと高いところにある、自分たちが目指す基準は高いところにあるという志を持ち、各試合に臨んでくれた。目の前の対戦相手と戦うことにベストを尽くすけど、我々はもっと高いところを目指してやっているという姿勢を見せてくれたことが、監督として嬉しく思う。我々は自分たちの目標に向かって、個人の価値を高める、チームの価値を高める、日本サッカーの価値を高めるということとともに、我々の活動を見て下さっている、応援して下さっているサポーターや国民の皆さんに勝利で笑顔になってもらうことと、戦う内容を持って、我々が個の強さ、個の責任を一人ひとりが果たしながらも、チーム一丸となって、最後まで戦う姿をお見せしよう、今のコロナ禍であったり、日本でいろいろな自然災害等々で、大変な思いをされている方がいる中で、最後までチーム一丸となって戦う姿勢を見せようと、選手たちがサッカーの勝利とともに、社会貢献したい気持ちを持ってプレーしてくれているのが、監督としては本当に嬉しいことです」

――モンゴル戦14ー0で、今日は10-0。それでも最後まで緩めるなと声を掛け続けていたが、そこに込めている思いは。
「理由は2つあって、我々の試合を見て下さっている方々に元気や勇気、励ましのメッセージを届けたい思いが私自身にあるし、選手たちもその思いを持っていると思う。コロナ禍であったり、自然災害等々で大変な思いをしている日本国民の方々はたくさんいると思うので、我々を応援して下さっている方々、サッカーを見ている方々に全力で戦う、最後までチーム一丸となって戦う姿を見てもらい、励ましのエールを感じてもらえたらということで選手たちはプレーしてくれていると思う。私も緩めるなと自然と言葉に出ているが、私が言わなくても、ピッチ内で選手たちが声をかけ合っていたのが、監督として嬉しいと思っている。そして、もう一つの理由は見て下さっている方ではなくて、我々の成長にもつながることを選手たちが主体的に、最後まで切らさずに、アグレッシブに戦っていこうということを実践してくれている。力の差がある相手だけど、プレーしている選手たちがお互いの感覚を合わせたり、守備を固める相手を崩す等々、必ずどんな相手と戦うにしても自分たちの成長はそこにはあるんだというところを、試合の中でテンポを緩めず、テンションを緩めずにやってくれていることは、チームと選手の今後の成長の血となり肉となることにつながると思う。そこも選手たちが、自分たちで刺激あってプレーしてくれていると思う」

――2次予選での収穫は?
「戦術面でも選手のメンタル面でも収穫があったと思う。メンタル面からいくと、どんな相手と戦うときも、まずは自分たちがどういう基準を持って、どういう思いを持って戦うかが大切だと、選手たちがこれまでやり続けてくれたことは、まだ2次予選もあるし、最終予選であったり、その後の厳しい戦い、強豪と戦うときに、相手あっての試合だけど、自分たちが力をしっかり発揮することが大切なんだというところは、どんな戦いの中でもチームとして共有できるというのは、2次予選のメンタル面での収穫だと思う。そして、戦術的な部分でいくと、まずは形の部分で、4-2-3-1や4-1-4-1をトライすることができて、今後、状況によって使うことができるオプションが得られた。攻撃の部分では、自分たちがボールを保持しながら、速攻できるなら速攻する、遅攻のときは遅攻で相手を崩していく部分の、攻撃の形を確認しながら、点を取ることができたので、選手たちにとっては、すごくお互いの感覚を合わせるという部分の共有、攻撃の形のイメージは共有できたと思う。守備は 最終予選でも五分五分の打ち合いになる試合はあると思うが、これまでのアジア予選の中で、対戦相手が守備をしっかり固めてきて、カウンターを仕掛けてくることはあったと思うので、そういった意味で、もっと試合のインテンシティが高くなったり、相手の攻撃が上がると思うけど、攻めているときにカウンターを注意しないといけないというのは毎試合気を付けながら戦うことができたので、また相手のレベルが上がった中でもしっかりリスク管理のところから、守備をできるようにという部分はチームの中で共有できたと思う。もう一つあるとすれば、我々にとって切り替えのところはベースの部分で、選手たちは今日も点差が開いたあともしっかり攻撃から守備、守備から攻撃の切り替えをしてくれたのは、今後に生きると思う」

――就任して3年。監督としてのキャリアで初めてW杯予選を勝ち抜いていく実感を得られた試合になったと思うが。
「2次予選は結果と内容を振り返ると、勝って当たり前の試合だったけど、やはりW杯への目標を見据えた戦いの中で、1試合1試合、対戦相手がどこであっても、責任の重さをすごく感じながら戦うという部分の感覚は毎試合出ていた。今日の試合においても、結果的に最後は10-0で、勝たなくても、勝ち点を取ればおそらく次に予選突破だと、周りから見れば、そんなにプレッシャーも懸からないだろうというような試合でも、いい緊張感を持って臨めたと思うし、それは代表であったり、W杯への道という緊張感なのかなと試合前に思っていました」


●カタールW杯アジア2次予選特集ページ

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