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大迫勇也キャプテン抜擢の理由…森保監督「毎回スプリントして入ってくるんですよ」

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 日本代表森保一監督が6日、カタールW杯アジア2次予選・タジキスタン戦(7日・パナスタ)の前日会見に出席し、今回の活動でFW大迫勇也(ブレーメン)をキャプテンに抜擢した理由を語った。ブレーメンで苦しい状況が続く代表エースの振る舞いが、この決断を後押ししていたという。

 今回の活動では、チーム発足当初からキャプテンを務めていたDF吉田麻也(サンプドリア)がオーバーエイジ選手としてU-24日本代表に合流しているため不在。森保監督は代役として、大迫にキャプテンマークを任せた。

 会見で理由を問われた指揮官は「彼はみんなにすごく声かけをして、ぐいぐいと引っ張っていくタイプではないが、いつもチームのことを気にかけてくれているのをすごく感じるし、ピンポイントですごくいい言葉かけをしてくれると思っていた。試合中に劣勢になった時とか、すごく熱くチームを鼓舞してくれるし、自分のプレーでチームを引っ張ることをしてくれている」と指摘。その上でブレーメンの試合をスカウティングしていた際に気づいた振る舞いに言及した。

「彼はブレーメンで途中出場が多いが、(ピッチに入る時に)毎回スプリントして入ってくるんですよ。普通だったら下を見ながらとか、この時間から出るのもどうかなという気持ちがとくに前線の選手は出る人も多いんですが、毎回スプリントして、どういう状況であれチームのために戦う、自分の力を100%発揮しようというところを出してくれている。普段の様子を見ていて、自己犠牲の精神を持ってやってくれていると感じていた」。

 この振る舞いを見て以来、森保監督はミーティングでも大迫のスプリントに言及し、ベンチスタートの選手に「活力を与えてほしい」と伝えているという。

 また、主将に任命した後の大迫の振る舞いにも満足しているようだ。

「そこで肩に力が入って振る舞いを変えていくのではなく、サコらしいチームのサポートをしてくれたのがよかった。キャプテンに立ったら先頭に立たないといけないとなることもあるけど、いつものポジション(最後方)を走っていた。自分のやり方でチームに貢献しようとしてくれている」。そう笑顔で語った指揮官は「モンゴル戦でもU-24との試合でも、アグレッシブにあれだけプレーできたのはサコが引っ張ってくれたことが要因かなと思っている」とピッチ上の働きにも称賛を送った。

 なお、そんな大迫は左脚内転筋の違和感により、前日5日のトレーニングは別メニュー調整。指揮官によると、7日のタジキスタン戦は「次に出場できるかどうかは分からないし、どちらかというと難しいと思っている」。U-24日本代表戦ではMF伊東純也(ゲンク)が代わりにキャプテンマークを巻いたが、ピッチ内外で的確なリーダーシップを発揮することが求められそうだ。

(取材・文 竹内達也)
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