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葛藤はあるものの…ボランチ起用続くDF谷口彰悟「できれば重宝されることもある」

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日本代表DF谷口彰悟(川崎F)

 日本代表DF谷口彰悟(川崎F)が9日、報道陣のオンライン取材に対応し、ボランチ起用への思いを語った。「CBの方が力を発揮できる自信はある」と述べつつも、「どこでやっても高いレベルのパフォーマンスをしていかないといけない」と使命感をのぞかせた。

 2017年12月のE-1選手権以来となる3年半ぶりのA代表復帰を果たした谷口。Jリーグ王者の川崎Fで長年にわたって最終ラインを支えてきた実績が評価されての選出となったが、今回の活動ではボランチ起用が続いている。

 3日に行われたU-24日本代表戦では前半こそセンターバックで起用されたが、後半からはボランチにポジションを移動。また7日のカタールW杯アジア2次予選・タジキスタン戦でも、森保一監督が前日会見で「基本的にはCBで勝負してほしいし、われわれも見ていきたい」と述べていたにもかかわらず、後半29分から再びボランチでの起用となった。

 谷口は2015年6月の初招集当時、バヒド・ハリルホジッチ監督の下でもボランチを任されていた。また今回の活動ではボランチを本職とする選手がMF守田英正、MF橋本拳人、MF川辺駿の3選手しか招集されておらず、各ポジション2人の原則からいえば一人少ない状態。とはいえ、近年の川崎Fではほぼセンターバック一本での出場が続いており、イレギュラーな起用といえる。

 そうした現状について「この合宿が始まる時に森保監督から話をされて、練習であったり、ボランチのところもやってもらうかもしれないと事前に伝えてもらっていた。使われることはあると心の準備はしていた」と明かした谷口。実際に2試合で起用されたことで「いろんなことを想定して戦っていかないといけないと感じた」と受け止めているという。

 その上で「選手としては使ってもらえるだけありがたいというか、CBの方が力を発揮できる自信はあるが、出たところで自分に何ができるかを整理しながら、できることを精一杯やりたい」と力強い言葉も。「違う場所で出ても戦力になれるプレーをしないといけないし、そういうことができれば重宝されることもある。どこでやっても高いレベルのパフォーマンスをしていかないといけない」と前向きに語った。

 通常の国際Aマッチウィーク期間より長い15日間の合宿は、すでに折り返しを迎えた。谷口自身はこの活動期間を過ごしながら「正直やれる部分もかなり多くあると思っている。パフォーマンス、特長では戦える自信を持つことができているのが正直なところ」と手応えも感じているという。

 その一方、最終予選やW杯本戦に目を向けると「まだまだやっていかないといけない」と捉えている。11日に控えるのはそうした世界基準の試金石となるセルビア戦。森保ジャパン初のヨーロッパ勢との対戦に向け、「国内組はヨーロッパの選手とやる機会がそんなに多くないので、貴重な機会を大事に戦っていきたい。そういった選手に対してどれだけバトルできるのかというところをまず出し切りたい」と意気込みを語った。

(取材・文 竹内達也)
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