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9年前のロンドン五輪を回想しOAとしての責任を語る酒井宏樹「100%歓迎できていたかというと…」

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ジャマイカ戦に向けて調整するDF酒井宏樹

 オーバーエイジとしてU-24日本代表に合流しているDF酒井宏樹が自身2度目となる五輪に向けた決意を改めて語った。

 今合宿にオーバーエイジとして招集されるのを聞いたのは「帰国の準備をしている最中」だったという。「ラージリストに入っているのはその前から聞いていたけど、ラージリストは10人ぐらいの大きい枠だったと思うので、正直、言われて驚いた」と、当時の率直な思いを明かした。

 44年ぶりのベスト4進出に貢献した12年ロンドン五輪以来、9年ぶり2度目の五輪。オーバーエイジとして参加することについては「複雑」な思いもあるという。「僕がロンドン五輪を目指していたときも、オーバーエイジの選手が入ってくるというのは正直、100%歓迎できていたかというと、そうではなかった」。当時はDF吉田麻也とDF徳永悠平がオーバーエイジとしてチームに加わった。特に両サイドバックをこなす徳永の存在は、酒井にとってポジションを争うライバルでもあった。

「今回もそういう選手は少なからずいると思う。(18人の)枠を取ってしまっているので、プレッシャーはすごく感じている」。そう9年前を回想する酒井は積極的に東京五輪世代の選手とコミュニケーションも取っている。練習後に居残りでMF三笘薫と1対1の勝負をしたり、不慣れな左サイドバックに挑戦しているDF中山雄太と話し込んだりする姿も見られた。

 三笘との1対1について「普段だったら練習後に疲れることは絶対にやらないけど、(三笘)薫の方から言ってきてくれたし、コミュニケーションも兼ねて」と笑みをこぼすと、中山との会話については「僕が思っていることと彼らが思っていることで違う部分もあるので、そこはお互いに話しながらすり合わせていくことが大事」と指摘。「4バックが上手く機能すればそこは崩れない。そこのすり合わせ」と、限られた時間でできることはすべてやり切るつもりだ。

(取材・文 西山紘平)

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