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バックアップメンバーから這い上がる…U-24日本代表DF町田浩樹「失うものは何もない」

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U-24日本代表DF町田浩樹(鹿島)

 東京五輪メンバー発表時、18人の登録メンバーに選出されなかった。バックアップメンバーとして活動に参加することになったU-24日本代表DF町田浩樹(鹿島)だが、状況が変わったことで気を引き締め直している。

 6月22日に発表された東京五輪メンバー。最初に選出された18人に町田の名前はなかった。「もちろん悔しかったのが一番」。当時をそう振り返るが、CBのポジションで選出されたのはDF吉田麻也(サンプドリア)、DF冨安健洋(ボローニャ)とA代表のレギュラーであり、「非常に経験のある選手が入っており、自分の力が足りなかったと思った。しっかり状況を飲み込み、次に行こうと思っていた」と気持ちを切り替えていた。

 しかし、状況が変わった。バックアップメンバーの4人は、18人の登録メンバーに負傷などのアクシデントがなければ試合に出場する可能性はなかった。しかし、今大会に限り、各試合の登録メンバー18人は、バックアップメンバーを含めた22人から試合ごとに選出されることになり、ピッチに立つ可能性が広がった。

「その話を聞いたときは非常に嬉しかった。怪我人が出なければ試合に出ることができないバックアップメンバーとは違い、大枠だけど、試合に出る可能性が出たというだけで、自分としてはモチベーションも高くなりました。失うものは何もないので、試合に向けてしっかり準備したい」

 5日から始まった事前合宿。2日目のフォーメーション練習では左SBの位置に入り、奮闘する姿があった。「本職とは違うポジション」ではあるが、「こういう場所に選んでもらった立場なのでポジションのこだわりはない。試合に出られるのであれば、どこであれ、自分の最善を尽くそうという気持ちでいる」と前向きに捉えている。

 本大会初戦、南アフリカ戦まで残された時間は決して多いとは言えない。「自国開催でプレーできるチャンスは、一生に一度あるかないか」。そう語る、東京五輪のピッチに立ち、チームの勝利に貢献するためにも、アピールを続けていく覚悟だ。

(取材・文 折戸岳彦)
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