[7.30 東京五輪準々決勝　日本女子 1-3 スウェーデン女子　埼玉]

　キャプテンは涙ながらに話した。なでしこジャパン(日本女子代表)DF熊谷紗希は「うまいだけでは勝てるわけではない」と――。

　準々決勝スウェーデン戦。試合開始早々の前半7分に先制点を献上する苦しいスタートを切ったが、徐々にボール保持率を高めると、同23分にFW田中美南のゴールで同点に追い付く。その後もボールこそ持つものの、なかなか決定機を創出できない。すると後半8分、同23分にスウェーデンにゴールを許し、1-3の敗戦を喫することになった。

「チームとしてやれることは今日の試合にぶつけたつもりでいる」

　やれるべきことはやった。しかし、同時に自分たちが“壁”にぶち当たっていることも実感したようだ。

「自分たちが相手の嫌なプレーができて、怖くて、結果を出せたかと言うと、やっぱりそこが世界との差だと感じる。これから自分たちが世界で勝っていくために何をしていかなければいけないかをもう1回考えるべきだし、上手いだけで勝てるわけではない。自分たちのウィークな部分をどれだけ戦えるまでにしていくかが、これからの日本の女子サッカーの課題だと思う」

　試合後の公式会見で涙ながらに主張した。「ここで終わった原因を、これからまだ続く女子サッカーのためにも、もっともっと追求していかないといけない」。

(取材・文　折戸岳彦)

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