[8.3 東京五輪準決勝 U-24日本 0-1(延長)U-24スペイン 埼玉]

　あと一歩及ばず、呆然とした表情でピッチを見つめた。U-24日本代表MF久保建英(レアル・マドリー)にとっては、現在も拠点を置く特別な国との対戦だった。「ここ(スペイン戦)に100%の力で行こうと思っているし、120%、150%でチームを勝たせたい」と並々ならぬ意欲を燃やしていたが、スペインを倒して初のファイナル進出、金メダル獲得という悲願はかなわなかった。

　今大会は3試合連続ゴールを挙げるなど存在感を放ち、攻撃を牽引してきた。120分間を戦ったニュージーランド戦(0-0 PK4-2)から中2日のスペイン戦もスタメンに名を連ね、全5試合に先発出場。得点をもたらすことはできずに延長開始からベンチに下がると、延長後半10分、FWマルコ・アセンシオに決勝ゴールを献上。日本の反撃は及ばなかった。

　試合後フラッシュインタビューに応じた久保は「何もないですね。出すことを全部やって負けたので。もう、涙も出てこないですし…」と悔しさをにじませつつ、「まあ、次ですね」と努めて前を向こうとした。

「(スペインは)うまかったし強かったし、自分たちもしっかりプランを練って挑んだつもりでしたけど、あと一歩及ばなかったかなと思います」

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