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「ベンチにいちゃいけない選手」板倉滉が見せた鬼気迫るプレー

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U-24日本代表DF板倉滉(マンチェスター・シティ)

[8.3 東京五輪準決勝 U-24日本 0-1(延長)U-24スペイン 埼玉]

 鬼気迫るプレーだった。体を投げ出してゴールを守り抜こうと奮闘。しかし、1点に泣いた。U-24日本代表DF板倉滉(マンチェスター・シティ)は「こういう形で負けてしまったのは悔しい」と声を落とした。

 出場停止のDF冨安健洋(ボローニャ)に代わってスタメンに名を連ねた。今大会初戦、第2戦で負傷の冨安に代わって起用されていたように、試合への入りは問題ない。今シーズンのオランダリーグ戦で全試合フル出場を果たしており、冨安も「もともとベンチにいちゃいけない選手だと思っている」と信頼を寄せていた。

「トミ(冨安)は今までチームの中心としてやってきたのは間違いない。個人としてはトミがいなくて負けたと言われたくなかったので、最後の最後にゼロに抑えていければという思いはあった」

 そして、自らの存在価値を証明するかのような気迫あふれるプレーを見せた。相手がシュートを狙おうとすると、体を投げ出して幾度となくブロック。「何としてもゼロで終わりたい」という気持ちを前面に押し出していた。

 しかし、一発に沈んだ。延長後半10分。残り時間5分というところで、MFマルコ・アセンシオに強烈な左足シュートを叩き込まれた。「結果として、最後のところで、あの1本を入れられるところが、今の現状。まずは勝ちたかった。金メダル目指してやっていたので、こういう形で負けたのは悔しい」と悔しさを滲ませつつ、視線を前へと向けようとする。

「でも、まだ終わったわけではない。銅メダルをしっかり狙っていきたい」。中2日で行われる3位決定戦メキシコ戦に向けて、気持ちを切り替えていく。

(取材・文 折戸岳彦)
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