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「何としても勝たせてあげたい」…3位決定戦での必勝誓う吉田麻也

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U-24日本代表DF吉田麻也(サンプドリア)

[8.3 東京五輪準決勝 U-24日本 0-1(延長)U-24スペイン 埼玉]

 試合終了のホイッスルが吹かれる。目標としていた金メダルへの道がたたれた瞬間だった。しかし、U-24日本代表DF吉田麻也(サンプドリア)は「まだ倒れるわけにはいかない」と気持ちを切り替えて次なる戦いに挑もうとしている。

 スペインに序盤からボールを保持され、押し込まれた。しかし、最終ラインに陣取るキャプテンの集中力は凄まじかった。PA内に侵入してこようとする相手に自由を与えず。ときには体を投げ出してシュートを、そしてクロスをブロックした。

 後半10分にはPA内に走り込んだMFミケル・メリーノに対してスライディング。相手が倒れて一度はPKの判定が下されたものの、VARが介入すると、スライディングが見事にボールを捉えていたことが確認され、PKは取り消された。その他の場面でも体を張って相手攻撃をはね返し、守備を引き締める。しかし、延長後半10分にFWマルコ・アセンシオに左足の強烈なシュートでゴールを奪われ、惜しくも0-1で敗れることになった。

「相手にボールを入れさせないように戦って、100分以上、110分近く、115分近く我慢し続けたけど、ワンチャンス、最後のところで相手のクオリティーが出たと思う」

 12年ロンドン五輪では、準決勝メキシコ戦を1-3で落とし、3位決定戦では韓国に0-2で敗れてメダルを逃した。「ロンドンのときは、メキシコに負けて燃え尽きてしまった感があったので、そうではなく、やっぱりメダリストになりたい」と6日に行われる3位決定戦に向けて意気込みを示す。

「育成年代で、このメンバーでやれるのは最後の試合。できれば、皆とまた上の舞台で戦いたいけど、そんなに甘い世界ではない。この世代、本当に良いチームだと思うので、何としても最後、勝たせて終わらせてあげたいと思う」

(取材・文 折戸岳彦)
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