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五輪→ブンデス→A代表フル稼働へ! 遠藤航「いよいよ始まる思いが強い」

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 U-24日本代表のオーバーエイジ選手として東京五輪を戦ったMF遠藤航(シュツットガルト)は今夏、オフ返上で再び日本代表に帰ってきた。「もちろん疲労がないと言えば嘘になってしまうけど、連戦もずっとやってきたし、代表活動があることも頭に入れながら気持ちの準備も体の準備もしないといけないとわかっている」。自らの立場をそう受け止めた28歳は「最終予選に向けていよいよ始まる思いが強い。コンディションを整えてしっかりやりたい思い」と決意を示した。

 遠藤は今夏、自身2度目のオリンピックとなった東京五輪で全6試合に先発出場。最も身体的負荷の高いとされるボランチの一角でピッチに立ち続けた。さらに五輪終了から1週間後の今月14日にはブンデスリーガ開幕節のグロイター・フュルト戦(○5-1)にフル出場。1ゴールを挙げて勝利に貢献すると、第2節・ライプツィヒ戦(●0-4)、第3節・フライブルク戦(●2-3)でもフル稼働した。

 そうして休む間もなく、日本代表に合流。自身2度目となるW杯アジア最終予選に臨む。

 ロシアW杯アジア最終予選ではイラン・テヘランで行われたイラク戦にフル出場。それでも31日のオンライン取材で当時のことを報道陣に問われた遠藤は「言われればたしかに暑くてしんどい試合だったなというのはあるけど、そこまで記憶が蘇ってくる感じでもない。あまり気にしてはいない」と説明。「最終予選は最終予選で、今回は今回という感じのイメージ。自分の成長をいかに見せられるか」と述べ、前回の経験をそれほど意識していないようだ。

 また東京五輪を終えて1か月しか経っていないが、気持ちの切り替えも済んでいる様子だ。「チームにメダルをもたらしたかったという思いがあるので一つ区切りというイメージがある」とした上で「悔しさはあるので悔しさは忘れないようにしないといけないけど、それを活かそうみたいな気持ちはあまりなく、五輪は五輪でメダルをかけて戦ったのでいったん区切りという気持ちのほうが強い」と述べた。

 そのぶん、最終予選に向けたイメージは膨らませている。

「自分たちがボールを持ってゲームを進めていきたいので、切り替え、カウンターのケアは最終予選を戦う上でキーになるのは大前提。ただボールを動かしてくる相手に対して、自分たちがボールを持ててないからダメだという感覚にならないのは大事だと思っていて、たとえばサウジは持ってくるチームだと思うけど、ブロックを敷いて自分たちがカウンターを狙うとか、戦い方のシチュエーションはいろいろ想定している。

 これからのW杯や五輪のスペイン戦とかは自分たちがボールを持てない中でいかにカウンターで一本チャンスを取るかで、そういう機会はレベルが上がればある。最終予選でも自分たちが絶対にボールを持たないといけないわけではない。ボールを持たせてブロックを敷いてカウンターというゲームプランを持ってもいいと思っている」。

 今回はMF柴崎岳(レガネス)がA代表に10か月ぶりに復帰し、久しぶりのコンビについて「お互いのポジションを見るとか、やりやすさは感じながらやっている。最近はずっと試合に出ているので、代表にいつ入るのかなとずっと思っていた。一緒にやれるのはすごく楽しみ。個人的には心強い」とも語った遠藤。まずは9月2日のオマーン戦に向けて「初戦でもあるし、ホームでもあるし、勝たなきゃいけない相手。まずは自分たちのサッカーを見せたい」と意気込みを述べた。

(取材・文 竹内達也)
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