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「僕は無理をしてでも出たかった」前回途中離脱の南野が覚悟のサウジ戦へ

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日本代表MF南野拓実(リバプール)

 日本代表MF南野拓実(リバプール)にとって、カタールW杯アジア最終予選は思わぬ形でのスタートとなった。初陣となったオマーン戦は左太ももの違和感で出場を回避し、チームは0-1で敗戦。続く中国戦はカタール・ドーハに帯同したものの、無念の途中離脱となった。

「前回は怪我の影響でチームの力になれなかったことが個人として悔しかったし、だからこそ重要な一戦でチームにフィットして、チームに貢献できるように良い準備をしたい」。目前に迫るサウジアラビア、オーストラリアとの重要な連戦で全てをぶつける構えだ。

 南野によると、前回の途中離脱はリバプール側からの要求だったという。

「正直に言うと、多少は怪我の状態もあったが、僕の気持ちとしては次の試合に出るつもりで準備をしていた。カタールには一度行ったが、代表のドクターとチームのドクターが話し合った末で、どちらかと言うとチームがストップした。僕は無理をしても試合に出たかった。帰ってからチームでも連戦があるという状況だったので無理をさせたくなかったんじゃないかと思う」。

 もっとも、結果的にはその判断が前向きに働いたとも言える。負傷離脱は長引くことなく、9月21日のカラバオ杯3回戦ノリッジ戦で今季初出場。いきなりの2ゴールで存在感を見せつけた。

 それ以降もリーグ戦では厳しい立場が続いているが、南野は現在のコンディションに手応えを感じているという。

「リーグ戦には出場機会がなく、不安に思っている人もいるかもしれないけど、個人的には全然問題ないと思っている。前回怪我をして、1か月後代表があるのはわかっていたので、いいコンディションでいられるように準備はしていた。置かれている状況の中での100%の準備はしてきたので問題ない」。

 そう語った南野は「カップ戦で90分出た試合でもゴールへの感覚、90分通してプレーできるところは証明できたと思うし、コンスタントに試合に出続けるのが一番大事だと思うが、逆に言えば試合に出続けている選手よりもいいコンディションでアウェーの地に来られている部分もある。疲労度も問題ないし、フィーリングの部分もあるし、モチベーションもすごく高い」と自信を示した。

 10月シリーズ初戦の相手となるサウジアラビアは2019年1月のアジア杯決勝トーナメント1回戦でも対戦し、勝利こそしたもののボール支配率23.7%と苦戦した相手。南野は「僕もあの時のイメージでしかないけど、ボールを保持して彼らの戦い方でやってくるだろうと思っている中で、一つはどうやってボールを奪うか、いい形でボールを奪って攻撃につなげるかというのが僕たちにとって大きな鍵になる。セカンドボールを拾えるか、ボール際で奪い切ることが大事」と展望を語る。

 そうした中、やはり南野に何より求められるのは結果に関わる働きだ。

「もちろんそれでチームに貢献するのが自分にとって一番求められていることだと思うし、今回は何がなんでも勝ち点を取って帰らないといけない。引き分けじゃなく2戦とも勝たないと次に繋がらないと思うので、全力でプレーしたい」。

 今回のミッションは勝ち点1ではなく、勝ち点3。「アウェーの中でのサウジアラビアは、今までの日本代表の歴史でも不気味な雰囲気のあるというか、難しい試合になると思っている。どんな形でも勝利につなげて、次につなげられれば」と意気込みを語った。

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